「エレクション・黒社会」欲しいものは自分の力でもぎ取れ！

「エレクション・黒社会」★★★★
サイモン・ヤム, レオン・カーファイ ,ルイス・クー 主演
ジョニー・トー 監督、2005年、香港



香港黒社会最大の組織では、
二年に一度の会長選挙が行われる。

選ばれたのは穏健派のロク、
これが気に入らない過激なディーは
力で会長の座をもぎとろうとする。

画面の印象は、圧倒的に「黒」
夜のシーンも多いが、華やかなシーンは皆無で
男たちの欲望をストレートに描いている。

しかしこんな過激な選挙が二年に1度もあったら
大変だね。

ピストルで撃ちあうならまだしも
包丁や棍棒やおよそ殺し方は洗練なんてしてない、
まさに生き残りを賭けて、
何でもやる！という気迫は
画面全体に漂う。


この過激なシーンが溢れた映画が何故か
全体には落ち着いた黒で
統一されたように感じるのか。

血みどろ、命を賭けた戦いを目にしながら
生きることへの過激なまでの渇望が感じられ、
欲しいものを手にするということは
自ら進んで困難な状況の中に入って
手当たりしだいなんとかするしかないのだと。

公開規模も大きくないので
そうたくさんの人が目にすることは無いと思うけれど、
レンタルになったら是非見て欲しい映画だ。

ただし週末の息抜きのような感じではないので
それなりに心して見て欲しい。


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最近香港映画はなかなか上映されない、
そしてやっと見られるのはこんなヤクザな世界を描いたものが多い。
こういう映画も好きだからいいけれど、
もっとあのゴミゴミしながら
勢いのある街のスケッチのような映画も見たいね。

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