銭湯の散歩道

神奈川、東京を中心とした銭湯めぐりについて、あれこれ書いていきます。

天神湯(東京・蒲田)

2017-05-18 12:41:14 | 銭湯

今回めざす天神湯は、京急蒲田駅を降りると、JR蒲田駅とは反対の国道15号線を横切り、駅前の商店街へと歩く。

▼歩道橋から見た国道15号線。こっち方面に歩く


▼裏側にある商店街の通り


しばらく歩いていると、気が付けば天神湯があらわれる。ホームページによると京急蒲田駅から徒歩4分とあるが、実際はもうちょっと掛かるのではないか。
とはいえ、駅から近いほうだろう。

▼ビル型で、三階がおそらく住居棟と思われる。受付は二階で、フロント式


▼ビル型に多い男女入れ替え。施設が自慢の証だ。今回は男湯がこの銭湯の目玉であるブラックシリカがあるほうだった


▼下足箱のところ


フロントでは60代ぐらいの女性が受付をしていた。特段愛想がいいわけではないが、しっかりした対応。
一階に降りると脱衣場があるのだが、かなり余裕のある作り。見た瞬間に、広いなあと感じた。何もない空間があるのが余計にそう感じさせたのかもしれない。

浴室に入ると、すぐ手前がカラン。部屋全体で見ると、右側にあたる。壁際にカランと、島カランが一つ。
それと真ん中手前に水風呂。鼻をつまみながら仰向けで潜っている人がいた。

その隣がサウナの扉で、左の一番端に初めてお目に掛かったブラックシリカの浴槽。ブラックシリカという名前から黒い湯を想像しがちだが(そのように想像するのは自分だけかもしれないけど)、無色透明。
なにも知らなかったら、白湯にしかみえない。ブラックシリカの説明云々は長くなるので端的に言うと、北海道のみ産出される遠赤外線効果が期待できる鉱石らしい。
それと左側の大半を主浴槽が占める。主浴槽の奥に電気風呂、座風呂、ボディジェット、ハイパワージェット。このへんは銭湯のお約束だ。

それとカランの横には露天風呂の扉がある。正確には半露天だが、ここは岩風呂ではなくタイル。結構広く作られていた。
年配の男性が桶を持って湯船の中に入るので、なにをしようとしてるのだろう?と思っていると、それを椅子の代わりにして半身浴をしていた。
水風呂で潜水してた人といい、この銭湯は、自由気ままな客が多いようである。

お湯の温度は、すべて42℃で常識範囲内。このあたりもビル型に共通する点だろう。
立地場所としては駅から近く、しかも京急蒲田はハブ駅のような役割を担うところなので、移動するのも楽。そんな点からも非常に立ち寄りやすい銭湯だと感じた。

【おまけ】
▼商店街にいた猫。人が近づいても全然逃げない。ただ間近で写真を撮ろうとすると、やや逃げる体勢をとっていた


【評価チェック箇所】
▼アクセス
経路 商店街を抜けて徒歩4分。
周辺の環境 飲食店が多い
●空間演出
建物外観 ビル型
壁画・眺望 渓流のパネル写真。左右対称で鏡面印刷されてある
置物 特段なし
★設備
休憩所 食事処がある。ほかにもテレビを設置した休憩所も
脱衣所 広くて使い勝手がよい
シャワーの出 ふつう
浴槽 ブラックシリカ、主浴槽(白湯、電気、座風呂、ボディジェット、ハイパワージェット)、半露天
温度 42℃
棚 浴室内入り口にあり
サウナ あり
男女入れ替え あり
■サービス
接客 堅実
清潔さ きれい
貸しタオル あり(50円)
備え付け なし
◆人
受付 60代ぐらいの女性
客層 中高年に加えて男女ともに若い人も目立った

【案内】
住所
大田区南蒲田1-7-23
電話番号
03-3731-7069
ウェブサイト
http://www.ota1010.com/tenjinyu/
定休日
木曜日
営業時間14:00 ~ 24:00(平日)
12:00 ~ 24:00(土、祝)
09:00 ~ 24:00(日)
交通機関
京浜急行線 京急蒲田駅より 徒歩5分
※太田浴場連合会ホームページ転載

寿湯(鶴見市場)

2017-05-18 09:53:46 | 銭湯
京急鶴見市場駅を降りて線路沿いの狭い道路を歩き、比較的大きな通りに出たところを曲がると、花屋さんの前に寿湯がある。駅から歩いて7~8分ぐらいだろうか。

(花屋さんの横から撮影。少し変わった作りをしている)

鶴見市場自体ははじめて降りて駅だったが、普通列車しか停まらない駅なのに乗降者が多いことにびっくりした。意外と活気のある場所なのかもしれない。駅前にはおしゃれな飲食店がいくつかあった。
寿湯はモダンな感じの建物で、当時は珍しい建物だったのではないかと思う。敷地内に設置された自販機は良心的にも安い値段で売られている。
下足箱に靴を入れると、床はタイルカーペット。中に入ると絨毯が敷き詰められている。しかし経年劣化のためか所々くすんでおり、正直汚い印象を抱いた。受付はフロント式で、フロント前が休憩室になっている。休憩所の天井近くには相撲取りの断髪式の写真。なにかこの銭湯と関係があるのだろうか?
中に入ると、脱衣場のロッカーは白と橙色のグラデーション。天井が比較的高く感じる。ただ雑然とした感じで、あまり綺麗とは言い難い。浴室もそんな感じだった。
配置は、いたってよくある銭湯と同じで、手前側がカラン。奥に浴槽。右側にサウナ。サウナがあるのは意外だった。
浴槽は一番右側がラジウム湯で、ガラス板で覆われている。真ん中が赤外線バイブラ。左がジェットバス。解説の絵には水まくらもご利用下さいとあるが、その水まくらがそもそも存在しない。
ちなみに3つの浴槽はつながっているのだが、バイブラとジェットバスは上の方でつながってる。どういうことかというと、壁がなくて水道の管だけで仕切られている。その間をお湯が通じているので、ジェットバスの泡が容赦なくバイブラの湯にも流れ込み、バイブラ+ジェットバスみたいな感じになっている。
自分が訪れたときは19時頃だったが、先客は二人しかおらず寂しい感じ。桶や椅子が散乱してて、あまりマナーの良い客には恵まれてないようである。
お湯の温度は、42℃。熱い湯に揉まれてきたせいか、最近は42℃だとぬるい湯にしか感じなくなってきた。
銭湯から出るときにフロントを横切ると、店主から「(帰るの)早いじゃん!」と突っ込みを入れられた。笑ってごまかすと「気をつけてね」と声を掛けられた。こういう言葉を掛けられると、なんだかいい銭湯だったという気になるから不思議だ。

【評価チェック箇所】
・アクセス(道程) 少し歩く
・周辺の環境 ここらへんはほとんど住宅街。コンビニなどはある
・混雑ぶり すいていた
・清潔さ 少し汚い
・接客 フレンドリー
・客層 中高年
・脱衣所 広さはそこそこあるが、きれいとも言い難い
・休憩所 フロント前にある
・シャワーの出 ふつう
・男女入れ替え なし
・備え付け なし
・貸しタオル あり
・サウナ あり
・温度 適温
・壁画・眺望 西洋のお城

住所
〒230-0024 横浜市鶴見区市場下町10-32
電話
045-501-8466
営業時間
14:00〜23:30
定休日
不定休
※神奈川公衆浴場業生活衛生同業組合HP転載

水神湯(東京・大森海岸)

2017-05-16 12:47:14 | 銭湯
京急大森海岸駅を最寄り駅とする、小さな工場や住宅が混在する街に水神湯はある。
この日は最寄り駅の大森海岸ではなく立会川駅から水神湯を目指した。



▲高架下を歩く


▲夜はもの寂しい公園


▲この道は正月になると、駅伝の学生たちが走る道。立会川駅周辺は、観戦する穴場だとか


歩いて15分ぐらいで到着した。



▲これはマンション銭湯になるのか? ただし銭湯施設は一階のみ


下足箱に靴をしまうと、自動扉が開けば目の前はフロントの受付。年配の女性が座っていた。
貸しタオルを訊ねると貸しタオルはなく、タオルを100円で販売してるとのこと。
フェイスタオルにリンスインシャンプーとボディシャンプー。スーパー銭湯だとこれがタオルのみなのでお得感がある。


左側が男湯で、中に入ると脱衣場も浴室も誰もいない。



▲ここはホームページによると10年前ぐらいにリニューアルしたらしい。時計のみが歴史を感じさせる




脱衣場はそんなに広くもなくロッカーの数もそんなに多くはないが、誰もいないのでもちろん不満はない。


浴室に入ると、手前側がカランで、壁際と島カランが一つ。右の隅に立ちシャワー。奥に浴槽がある。
浴槽は一つになっていて、左側が浅浴槽で、端にバイブラ。右側はボディジェットとハイパワージェットがある。
こちらは深浴槽になっている。この規模の建物で浴槽が一つなのはめずらしい。
カランのシャワーはかなり勢いがある。


ところで、タオルを購入して持ち込んだのだが、浴室には備え付けのシャンプーがはじめからあった。
それだと、タオルについたシャンプー類は無駄なのでは? しかもいつもなら湯船につかったあとに体を洗うパターンなので、こうした小さなシャンプーは、手持ち無沙汰になってしまう。
室内に棚のようなものがあればいいのだが、そうしたものは一切ない。


毎回思うのだが、私物を持ち込む際に物が置ける棚がないと、カランの前に物を置かざるをえず、結局は場所取りという形になってしまう。
そのへんの配慮がないというのは、ちょっと残念だ。


というわけで仕方なく、先に小さなシャンプーを使って頭や体を洗い、湯船につかった。
お湯の温度は温度計が43℃となっていたが、体感的には45℃ぐらい。
途中でようやく他の男性客が入ってきて(有り得ない話だけど、誰もいなかったので間違って女湯に入ってたらどうしようと不安だった)、湯船に他の人も入ってきたのだが、足を入れてしばらくしたあと胸まで浸かって「あっちぃ」と一人ごちていたので、やはり結構熱めのお湯かもしれない。


脱衣場に戻ると、体を拭いて扇風機で体を冷やしてたらドライヤーが20円と表記してある。
しかしドライヤーの電源は直差し。
注意書きには、猫の貯金箱にお金を入れてくださいとある。機械が壊れたので、そうしてるのだろう。
あと猫グッズが所々あったので、経営者が猫好きなのだろう。
こういう細かいところに経営者の嗜好が現れるのが銭湯ならではという感じである。


【評価チェック箇所】
・アクセス(道程)そこそこ歩く
・周辺の環境 工場、住宅、飲食店
・混雑ぶり 最初は誰もいなかったが、途中で4~5人入ってきた
・清潔さ ふつう
・接客 年配の女性はふつうの対応だったが、中年男性(息子?)はあからさまにやる気のない対応
・客層 若い人が中心だった
・脱衣所 やや小ぶり
・休憩所 脱衣場と兼用。実質なし
・シャワーの出 かなり勢いがある
・男女入れ替え なし
・備え付け あり
・貸しタオル なし(購入する)
・サウナ なし
・温度 やや高め
・壁画・眺望 タイル絵みたいなのはあったが、実質なし


【案内】
住所
品川区南大井6-9-10
TEL
03-3761-1425
営業時間
午後3時~午後10時30分
定休日
土曜日
HPhttp://www.suijinyu.com/
最寄駅
京浜急行 大森駅東口(又は大井口)から歩いて5分
※品川浴場組合ホームページ転載






宮下湯(横浜・生麦)

2017-05-16 10:08:05 | 銭湯
京急生麦駅を降りて、飲み屋街とは反対の丘がある方面に歩くと、法政大学女子高等学校がある。
その脇を通り、住宅地の中に行くと、宮下湯をみつけることができる。


▲生麦駅からみた宮下湯方面の景色


▲こんな坂道を上る


▲女子校の脇道。こんな先に銭湯があるのかとやや不安が…


▲下った先の右を向くと煙突がみえてくる


▲宮下湯に到着


昔ながらの銭湯で、いかにも下町の銭湯という感じだ。
下足箱に靴を入れて中に入ろうとすると、室内から笑い声が聞こえてくる。女性の番台さんで、テレビを見ながら常連さんたち談笑している声だった。
脱衣場は、特に際だった特徴はないが、アットホームな感じ。


服を脱いで浴室に入ると、昔からよくある銭湯の配置で、手前側がカラン、左隅に立ちシャワーがある。
奥が浴槽。浴槽の配分は、6:4ぐらい。6がほぼ白湯(真ん中にジェットバスらしきものがある)。
4が超音波ジェット。温度は、42℃と、鶴見にある銭湯にしては低い。その分、のんびりとつかることができた。


天井は昔の銭湯らしく高い。青を基調としており、カランの壁は、花をあしらった乙女チックなタイル。
壁画は、タイルを組み合わせた山岳絵図で、実在の場所を描いたもかもしれないが、どこかは分からず。


客は自分が訪れた19時頃で、脱衣場に四人ほど。浴室は、二人だけだった。
女湯からは音が聞こえてこず。休憩室はにぎやかなのに、浴室はとても静かで穏やかな空間だった。


【評価チェック箇所】
・アクセス(道程) やや遠いし、上り下りする
・周辺の環境 住宅
・混雑ぶり すいている
・清潔さ ふつう
・接客 対応は良かった
・客層 ほとんど高齢者
・脱衣所 ふつう
・休憩所 脱衣場と兼ねている
・シャワーの出 ふつう
・男女入れ替え なし
・備え付け なし
・貸しタオル あり
・サウナ なし
・温度 適温
・壁画・眺望 どこかの山


【案内】
住所
〒230-0078 横浜市鶴見区岸谷1-15-12
電話
045-573-1688
営業時間
15:00〜23:00
定休日
第3土曜日
※神奈川公衆浴場業生活衛生同業組合HP転載

いやさか湯(横浜・菊名)

2017-05-14 11:05:01 | 銭湯
JR横浜線菊名駅(港北区)とJR大口駅(神奈川区)の間に位置するのが、いやさか湯(鶴見区)だ。
区の境に位置するため、最寄り駅と呼べる駅は存在しない。
バスか車か(一応駐車場もある)歩きとなるが、今回は菊名駅から25分ほど掛けてがんばって歩いた。



▲菊名駅前からの写真。この頃はまだ元気


▲Googleマップでは、こんな細い道を提案される


▲意外にも小さなお花畑が広がっていた


▲振り返った眺め


▲起伏の激しい道を通る








▲心休まるせせらぎも




▲ようやく到着。この時点でなんだか疲れ切ってしまった


建物はビル銭で、予想を越えて結構立派な銭湯。中に入ると、やはり余裕のあるスペース。



▲綺麗で使い勝手の良い下足箱


受付は二階で、フロント形式。
自販機でチケットを購入して、チケットを渡すと下足箱の鍵を渡し、フダを受け取る。帰りは、同じように交換する。


フロントの前は広くスペースをとった休憩所。その隣には和室のような食堂がある。
アイスの入った冷蔵庫が各隅っこに二つ。それと、休憩所のテーブルにはコップと麦茶まで用意されている。
ここまでサービスの良い銭湯はなかなかない。


ここは男女の入れ替えがあるらしく、この日は男湯が右の入り口から入る一階の浴室。
女湯は左の入り口から入る三階の浴室だった。
一度二階に上がって、再び一階に降りるのは始めて。


一階に降りると、すぐ目の前が脱衣場になっていて、それなりの広さがある。
浴室は、一般の銭湯にしてはだいぶ広い。
カランは手前側の壁際に並び、浴槽は手前右側がなんと檜。小さないながら堪能できた。
それと檜は足下が滑りやすいので要注意だ。


主浴槽は、とにかく広い。10人近くが同時に入っても問題ないだろう(そんなに入ることはないだろうけど)。
その奥側が左から寝湯ジェットバス。真ん中が座湯ジェットバス。右にハイパワージェット。それと電気風呂もある。
寝湯と座湯はステンレスの水まくらはあるが、なぜか全然冷たくない。


さらに驚いたのは、露天風呂が2ヶ所もあることだ。スーパー銭湯でも露天風呂はふつう1ヶ所。
というか二つ以上露天風呂があるスーパー銭湯すらみたことがない。なので、かなりレベルの高い銭湯である。


1つは入り口から左側のところで、一般的な岩の露天風呂。温泉ではないと思うのだが、少し緑がかってて、中に入ると体が赤く見える。
もしかするとじっこうが入っていたのかもしれない。


それと室内に戻ると、サウナとミストサウナ(ミストサウナだけ、その日は故障中だった)を横切り、もう一つの露天風呂に出る。
ここの露天風呂は、打たせ湯があるタイルの浴槽と、水風呂。この水風呂がまた大きい。ここほど大きな水風呂は見たことがない。
これだけ充実した施設を満喫できて470円なのだからお得だ!


お湯の温度は、全体がおそらく42℃前後。若干室内と露天風呂の温度が違うかもしれないが、そんなに変わらないはず。
熱すぎないのと住宅街にあるためか家族連れが多く、とくにちびっ子たちが途中で大勢やってきた。
浴室から脱衣場が見えるのだが、子どもたちがサッカーのジャージを着てたのでクラブ活動の帰りだったのかもしれない。かわいいオチンチンをぶら下げた姿はほほえましい。
今までいろんな銭湯を訪れたが、ここがもっとも平均年齢の低い銭湯だったかもしれない。


【評価チェック箇所】
・アクセス(道程) 歩くにはだいぶ不便だし、道が複雑すぎる
・周辺の環境 住宅街。少し不思議な雰囲気のある街
・混雑ぶり 結構混んでるが、浴槽がけっこう広いので問題ない
・清潔さ きれい
・接客 ふつう
・客層 ちびっ子や、そのお父さん世代
・脱衣所 広くて使いやすい
・休憩所 きれいで余裕あるスペース
・シャワーの出 ふつう
・男女入れ替え あり
・備え付け なし
・貸しタオル あり(50円)
・サウナ あり
・温度 適温
・壁画・眺望 渓流のパネル絵


【案内】
住所
〒230-0076 横浜市鶴見区馬場1-7-23
電話
045-583-5161
営業時間
15:00〜23:00
定休日
月曜日
※神奈川公衆浴場業生活衛生同業組合HP転載