昨今、皇居ランニングが静かなブームになっています。多い日には1日1万人ものランナーが皇居の外周を走っています。実際にここを走っていて気が付いたことなのですが、皇居(江戸城)には天守閣がありません。
最初からなかったわけではなく、徳川家康の江戸開府以来、諸大名の天下普請によって、改築が繰り返され、1637年頃に寛永度天守として完成しています。しかし、この天守閣は1657年(明暦3年)明暦の大火(江戸時代最大の大火。諸説ありますが、死者は3万人とも10万人ともいわれています)によって焼失しました。
その後、何度か再建の計画はありましたが、当時の幕閣を主催していた保科正之(3代将軍家光の実弟。信州の保科家の養子になりました)の決断によって再建は断念されました。政権の面子よりも江戸の再建と被災者救済を優先させたためです。
普段、何げなく接しているものに対して、ある時突然何かに気づくということがあります。その気づいた疑問点「なぜ、こうなっているのだろう」ということを見つけて、その疑問点を解明していく、こんな作業が自身の見聞をひろげていくきっかけになっていくと思います。帰国生の皆さん、海外での生活で「なぜ、こうなっているのだろう」と感じたことはありますか?
(yos)