文明のターンテーブルThe Turntable of Civilization

日本の時間、世界の時間。
The time of Japan, the time of the world

先日、ニュース・ステーションで、慶大の岸教授が言っていた事実の衝撃が…。

2011年04月21日 22時26分50秒 | 日記
先日、ニュース・ステーションで、慶大の岸教授が言っていた事の衝撃が、芥川の脳裏に未だに残っているのである。

…公務員の給与総額は27兆円!…

今年の国家予算で明らかになった税収は41兆円だったはずだからだ。

この後に、芥川ならではの提言が続くのですが、今、芥川は、少しばかり…珍しく、晴れぬ心、…まさか、ビジネス人生最後に、「オレオレ詐欺」、の様な目に遭うとは!という、怒髪天を衝く思いが、心の中から消えぬ面があり、…そんなことには負けまいと、書いているのですが、悔しさは消えず。

そんな訳で、この後も、号外として発行します。…こんなに号外を連発する、芥川の、「文明のターンテーブル」、第二章、「21世紀の戦争と平和」、は、月額840円、毎週火曜日発行で1回あたり176円な訳ですが、…今の話題にもリンクして行く芥川ですから号外連発(笑)…もはや、ただみたいなものです(笑)

どうぞ、この続きも、メルマガで、御購読下さい。

人類は、これではどうにもならないという様な事が有って、3,000年前頃…。

2011年04月21日 21時45分19秒 | 日記
梅原猛は、梅棹たいじんとの対談では、人間がサルから分かれて数万年経った頃に、人類は、これではどうにもならないという様な事が有って、3,000年前頃から、釈迦、孔子、ソクラテス、キリストが生まれた…。人間は精神の意味では進歩していない…この3,000年前頃に何が在ったのか知りたいとも思う…。

前章の様な悪漢ども…残念ながら、貴方の、わたしの周りに、常に、うようよ居るのである…を導いて来たものこそ資本主義でもあるだろう。
ホリエモン氏が反語として書いたのだろう本のタイトルで言えば「拝金主義」。

そういうものを生み出し続けて来た…わたし達の国の為政者たちや、論説員たちが、市場の事は市場に、と言い続けて来た市場とは、どういうものなのだろうか。

この後の文章は、芥川が、本日発行した号外が伊達ではないこと…芥川の提言を実行すべきなのだと言う事を、伝えてくれるものだと思う。

これから30~40分後の号外として発行しますから、メルマガで、御購読ください。

バールを持った県外ナンバーが集結 被災地で横行する「火事場泥棒」…週刊朝日4月8日号。

2011年04月21日 20時56分42秒 | 日記
パソコンを開けたら、…これは掲載は止めておこう、と思った記事が、何故か出て来た。

世の中には、こういう最低としか言いようのない、破廉恥漢や詐欺師等が、実は、貴方の周りにもウロウロしていること…古今東西の言い伝え…人を見たら泥棒と思え、或いは嘘つきは泥棒の始まり。と言うのは、全く、その通りなのだということを、わたし達は肝に銘じて生きて行かねばならぬのである。

芥川は、こう言う者たちを作りだして来たのは、間違いなく、痴呆テレビであり、「下品」、を平気で為す為政者等なのだと確信している。この記事の様な事を為した連中は、この後には福島で同様の事をやっていたに違いない。悪人というのは、何度も、同じ事を繰り返すものだからだ。被害に遭った人たちが、どれほどはらわたが煮えくりかえる気持ちで、怒髪天を衝く思いであろうことは、芥川も同感なのである。…一体、誰が、こういう悪漢どもを作るのだろうか?

震災から丸1日が過ぎたごろ、津波で壊滅的な被害を受けた仙台新港(仙台市宮城野区)付近で、こんな光景があった。

街灯もなく薄暗くなりかけた街を、若者2人が、自転車に白い箱を三つ載せて運んでいた。前のかごに二つ、後ろの荷台に一つ積み、手で自転車を押している。
見るからに新品同様のその箱は、人気ゲーム機「プレステ3」のようだ。
 
仙台新港は、数年前にアウトレットモールが進出して以来、東北で一番人気の買い物スポットだ。しかし、観覧車は止まり、大型店舗は閑散としている。
6車線の道路も大量のガレキや、流された車などで埋め尽くされていた。
 
2人がいたのは、大手家電量販店の前だった。もちろん店に人影はない。
 
さらに歩いていくと、遠くからハンマーで金属を打ちつけているような音がこだました。男性3人が、津波で流された自動販売機をこじ開けようとしている。
 
「そっちを押さえて」「こっちから潰そうか」
 
こちらはたった一人で、携帯電話も通じない。少し先の建物に駆け込むと、中にいた会社社長がこう言うのだった。
 
「この辺をウロウロしていると危ないよ。もうドロボーばかりだから」 ‘
 
あっちに自販機を壊す男たちがいましたよー。「地震の後は、そんな調子だよ。津波で何人も亡くなっているのにな。パトロール中の警官に『ドロボーを何とかしろ』つて言ったけど、『110番してくれ。こちらも人数が少なくて手いっぱいなんだ』つて。携帯も普通の電話も通じないのに、どうすりゃいいんだよ」
 
後日、同じ場所を訪れると、商店の前で怒鳴り散らす男性がいた。

「店を見にきたら、店内はめちゃめちゃだけど、レジはなんとか大丈夫だった。それで、10分ほどレジを外に置いて店の中に入っていたら、消えてしまった。
30万円ぐらい入っていたはず。悔やみきれないよ!」
 
周辺の倉庫街にも、"不穏”な人影が見えた。大量のティッシュペーパーやトイレットペーパーを両手にぶらさげて、倉庫から出てくる
2人組。ほかの倉庫では、缶詰のようなものを幾つも袋に入れている人が。焼酎のペットボトルを手押し車で運び出す男性もー。

「あちこちの大型店舗で商品やレジが持ち出され、無残な状態になっている。県外では、ホームセンターなどでバールがバカ売れしてるとも聞きました。実際、大きなバールを持った集団が次々と自販機を壊している。トヨタ・プリウスのバッテリーが高値で売れると、港で津波に流された新車を狙う連中もいるそうだ。県外ナンバーの車で乗り付けて、真っ暗なのをいいことに好き放題。注意したいが、警察も手いっぱいと言うばかりで何もできない。人の不幸をどう思っているんだよ」(被災者の一人)   火事場泥棒、許すまじ。

*或る時、自民党と深い関係が有って、本人も、代議士の秘書を続けている知人と話をしていた時の事だった。「芥川さん、周りに詐欺師は居ませんの?」
!?と思っていたら、「私は、意図的に、詐欺師を置いている。時に、飯も食いに行く…話は嘘八百だ…免疫を作って置かないと」

梅原猛は、高橋和己との対談で、この世には地獄が存在する、それでも思想を組み上げる…等と言っていたが。 スラングで言えば、上記の記事は、正に、Shit!
世の中には、Shit!と叫ぶしかない様な人間もゴロゴロ居るのである。

もっと不都合な真実…4月15日号、週刊朝日から。

2011年04月21日 12時37分30秒 | 日記


…前略。

それだけに、東電を筆頭とする電力業界と〝癒着″いやむしろズブズブの 〝黒い蜜月関係″にあるというのも容易に想像できる話だろう。
 
「東電は経産省からの天下りのみならず、幹部の子どもまで縁故でどんどん入社させる。元エネ庁長官の娘は東電に入社した後、寿退社し、今度は経産省スタッフとして働いてましたよ」(前出の東電関係者)

 2000年に国家公務員倫理法が施行され、公務員接待の規制が強化されるまでは、経産省やエネ庁の担当者は〝バラ色の生活″だったという。
 
「電力会社のあご足付きで原発にI泊で遊びに行き、飲み食いして帰ってくるというツアーもありました。夜は高級クラブ、ボウリング大会もあって、それを露骨に要求する幹部もいましたよ」(元経産省職員)
 
一方で、憂さ晴らしの〝パワハラ″もあったという。
 
「エネ庁の原子力発電課 (当時)にいた時ですが、ある朝、課長補佐の机の前にビリビリに破かれた書類が散乱していた。片付けようとしたら、『そんなの東電に掃除させればいいんだ。夜中に東電の担当者に持って来させて、本人の前で破いて捨てたものだ』と制されました。また、ある日の会議中、エネ庁職員が地図上の発電所を指さしたところ、班長が『公務員がそんなことをするな』とその手を払いのけ、東電社員に会議中ずっと指さしを命じたこともありました。子どもじみたイジメです」(別の経産省職員)
 
経産省で「原発反対」を公言すると、原子力関係の部署に異動させられるという、信じがたいジンクスまであった。〝オルグ″で賛成派に改悛させるというのだ。
 
「実際、それで東大工学部卒のキャリア技官が、エネ庁に異動になったこともあった。上司が『うちの役所は怖い。原発反対と言った○○さんも○○さんも飛ばされたらしい』と言っているのを聞き、噂は本当だったんだとソッとしました」(エネ庁関係者)
 
東電と経産省-この歪んだ関係が大惨事を招いたと言っても過言ではない。

*emperor-banzai-fascism が、未だに在る事の証明であり、この様な頭から、日本を救う方策が生まれてくることはないだろう。
日本の富を食い潰すことはあっても。

C02削減などとバカなことを言っている場合ではない…4・15号週刊朝日から。

2011年04月21日 07時15分30秒 | 日記
池田教授の机上の放論から。

福島第一原発の危機はこの原稿を書いている三月一九日現在、まだどうなるか予断を許さない状況である。地震大国日本で原発が危険なことはすでに多くの人が指摘していた。私も二〇〇八年に出版した『ほんとうのエネルギー問題』(申し訳ないことに誤植だらけの本だけれど)で、国の原発の耐震基準(M六・五)が余りにも低すぎることを指摘した後で次のように書いた。
 
「大地震は津波を派生して甚大な被害を及ぼす可能性もある。現在稼動している五五基の立地のほとんどが沿岸地域に集中している。そのため、津波が発生して施設が浸水するなどの被害を受けてしまえば、大量の放射性物質の流出は免れない。…中略…原発には想定外ということは決してあってはならない。だが、次々に範ちゅうを超える危機に直面しているとするならば、すでに安全神話は崩壊しているといっていいだろう。…中略…それでも国は、問題を表面化させずにメリットばかりを前面に押し、温暖化に有効で安全を保障できることを盾に原発を推進しているのである」。
 
政界からも原子力政策を見直す動きが出ているようだが、代替エネルギーの確保がままならないこともあり、慎重論もあるようだ。人為的温暖化論者に編されて、原発を作り続けてきた報いだ。あるいは原発を作りたくて温暖化論をダシに使っていただけかもしれないが。これからのエネルギー政策で重要なことは、安全性とコストを最優先して、C02の増加などは考える必要がないことだ。
 
とりあえずは、現在休止中の火力発電所をなるべく速やかに稼動させる他はない。その後は、原発の代わりに火力発電所をいくつか新設して電力需要に対応する必要があるだろう。太陽光発電とか風力発電はコストパフォーマンスが余りよくないので、無闇に飛びうくのは考えものである。
 
地熱発電、波動発電、小水力発電、バイオマス、メタンバイトレートなど、代替エネルギーの候補はたくさんあるが、ここでも問題はいかに効率の良い装置を開発するかであろう。以前に書いたように筑波大の渡辺信教授か発見したオーフンチオキトリウムという藻類は極めて効率の高い袖脂生産能力を有しているという。本当ならばすごい話だが、これとても実用化するには資金とエネルギーが必要だ。そして重要なことは現在の所、大量に使えるエネルギーは化石燃料以外にないことだ。C0。の削減などとバカなことを言っている場合ではないのだ。

原発の制圧よりも秘密保持!?‥官邸が米仏を拒み続けたワケ…4/15号週刊朝日から。

2011年04月21日 06時59分13秒 | 日記
福島第一原発事故の対応をこれ以上〝無能″な菅政権と東京電力に任せておけないーとばかりに、米国は「トモダチ作戦」の重点を捜索・救助、物資輸送から原発事故の対処に移す方針を決め、4月2日、米海兵隊の放射能専門部隊「CBIRF」の精鋭140人の先遣隊を送り込んだ。シビレを切らしたのである。
 
もちろん、これまでも米国は何もしてこなかったわけではない。本誌が再三、指摘してきたように、発生当初から原子炉冷却のためのさまざまな機材、人員の提供を米大使館を通じて官邸に打診してきたが、官邸がこのオファーをなぜか、ずっと放置していたのだ。
 
「震災直後、米国は先発隊として原子力規制委員会のメンバーを含む約30人の専門家チームを日本に送り込んだが、官邸は『当面、東電だけで対応できる』と具体的な支援要請をしなかった。おまけに東電は『情報が漏れる』と言って原子炉のデータを米側に開示することを拒んだのです。彼らは、ずっと米国大使館にとめられたままで激怒していた」(米大使館関係者)
 
原発事故の被害が深刻化するなか、官邸、来電がやってきたことは一事が万事、この調子だった。原子炉や放射線の管理技術に関してノウハウを持つフランス電力(EDF)も3月18日、専門家の派遣と原発事故に対応するロボットの提供、資材130トンの搬送など独自の救援計画を発表したが、東電側はこれをずっと保留していたという。
 
だが、事態を抑え込めなかった東電は、さすがに〝白旗″を掲げるしかなく、EDFや仏原子力大手「アレバ」に支援を要請した。サルコジ仏大統領が関係者を引き連れ、日本に乗り込んだのは3月31日のことである。
 
すべてが後手後手となった東電と政府の体たらくに、国内原子力業界の重鎮たちも声を上げた。
 
「東電には、もともとこのシビア・アクシデント(深刻な事故)に対処する能力がなかったと思う」「政治が自らオペレーション(対処)に動き始めると、力がいちばん強いので、行政、研究者は動きにくくなる」「こうした状況は国民にとって不幸でしかない」
 
4月1日、田中俊一・元日本原子力学会会長、松浦祥次郎・元原子力安全委員長ら3人が会見し、官邸の対応のまずさを酷評した。前日には16人の連名で「緊急建言」をまとめ、菅首相に陳情しようとしたが、「会ってもいただけなかった」 (田中氏)という。
 
ここまで菅首相が頼ってきたのは。自らが〝家庭教師役″として内閣官房参与に任命した小佐古敏荘・東大大学院教授、日比野靖・北陸先端科学技術大学院大副学長ら5人の原子力専門家だった。〝お友達政治″の弊害が原発事故の対応でもモロに出たのだ。
 
「菅首相は東電、経産省への強い不信感から、自分で勉強しようと〝家庭教師″を次々と雇った。この参与らが当初、『まずは国内で処理すべきだ』と助言したことも、米国などの支援の申し出を放置した原因のようです」(官邸関係者)
 
元原子力安全委員の一人は、こう言って心配する。
 
「日本には原子力関係の研究機関がたくさんあるのにその専門家集団にほとんど相談していない。逆に専門家たちのほうが心配になって、対策を提言している。数人の家庭教師で対処できる事態ではないのです」 生半可な知識で判断されたのではたまらない。

写真説明は…いまさらのようにサルコジ仏大統領(上写真左)、オバマ米大統領(下)に助けを求めたが……

伊藤忠 中国政府系金融と提携…今朝の日経新聞1面から。

2011年04月21日 06時34分56秒 | 日記
日中M&Aを仲介
 
伊藤忠商事は中国政府系の大手金融グループ、中国中信集団(CITIC)傘下の投融資会社に25%出資する。日本のノウハウを生かし中国で割賦販売など個人向け金融サービスを展開。日中間の企業買収や提携の仲介も手がける。日本の事業ノウハウと中国の資金力を組み合わせ、日中両市場で投資を加速する。
 
伊藤忠の岡藤正広社長とCITICの常振明董事長が21日、北京市内で会い、包括提携で正式合意する。
 
第1弾として、CJTIC傘下の投融資会社 「CITICインターナショナルーアセットーマネジメント(CIAM)」に伊藤忠が1億ご(約83億円)を出資して第2位株主となる。CITICからCIAM株を引き受ける伊藤忠の特別目的会社(SPC)には、みずほコーポレート銀行も出資する見通しだ。
 
伊藤忠とCITICは中国で、自動車ローンや高額商品の割賦販売などの個人向け金融サービスを始める。伊藤忠が出資する信販大手オリエントコーポレーションなどの運営ノウハウを活用。中国で普及が遅れている個人向け金融の需要を取り込む。      。
 
商業施設やオフィスビルの開発、中古車販売、都市ごみの処理や工業廃水、汚水処理といった分野でも連携する。CIAMを通じて中国の有望企業に投資するほか、合弁会社などを立ち上げる計画だ。
 
伊藤忠の中国への累計投融資額は1500億円で商社トップ。食品・流通大手の頂新グループ、繊維などの杉杉集団と相
次ぎ資本提携するなど、中国事業を強化している。
 
CITICは日本への投資拡大も視野に入れており、CIAMを通じて日中間の企業買収を仲介する。2009年の中国の対日投資は8400万ドルで。日本の対中投資の1・2%にとどまる。日中の有力企業が組むことで、中国の対日投資が加速する可能性もある。

 
▼中国中信集団(CITIC) 中国国有の大型企業グループで、旧社名は「中国国際信託投資公司十。改革開放政策にかじを切った中国が、経済の立て直しに必要な海外からの資金を取り込むための窓口として1979年に発足した。「赤い
資本家」と呼ばれ、93年から中国の国家副主席も務めた故栄毅仁氏が創設した。その後、拡大を続け、現在は中信証券や中信銀行といった金融機関のほか、不動産、建設、機械、出版、旅行など幅広い業種の企業を傘下に持つ。

関空貨物便21%増  大阪港輸入額37%増…今朝の日経新聞31面から。

2011年04月21日 06時30分27秒 | 日記
成田や京浜港から 西日本シフト拡大
 
東日本大震災の影響で、国内外の運送会社が貨物の積み込みや取り卸しの拠点を東日本から西日本へ移す動きが出てきた。関西国際空港の3月の国際線貨物便(速報値)は1日当たり99^3便で、前年同月から21%増えた。一方、成田国際空港など東日本の貨物取扱量は減っている。被災地を補完する形で、関西の貿易拠点として重要性が増している
ことが浮き彫りになった。
 
大阪税関の関西空港税関支署がまとめた3月の貨物取扱量は13・5%増えた。
電子部品や家庭用電気機器などの取り扱いが増えているようだ。一方で東京税関が20日に発表した貿易概況では、成田空港の諭人額は3月に前年同月比17・9%減と2009年9月以来の下落率だった。輸出額も10・2%減った。大阪税関では「震災の影響で、貨物便を成田空港から関空に振り分ける動きが出ていることも要因」とみている。
 
また、船便でも海外の海運会社が東京港や横浜港への寄港を敬遠し、大阪港で陸揚げする動きが広がっている。大阪港での輸入額は3月に同37・8%増えた。福山通運の担当者は「なかでも家庭用品などの雑貨類や自転車の陸揚げが大幅に増えている」と話す。神戸港からの輸出なども好調を維持しているようだ。

近畿、代替貿易拠点に 液晶・機械けん引…今朝の日経新聞31面から。

2011年04月21日 06時13分13秒 | 日記
輸入も全国上回る伸び

近畿圏の貿易が高水準を維持している。大阪税関が20日発表した3月の近畿圈の貿易概況(速報)によると、輸出額は前年同月比8・3%増の1兆3989億円となり、16ヵ月連続で前年を上回った。中国向けが過去最高を記録するなどアジアや米国向けが好調だった。輸入の伸び率も全国を大幅に上回った。東日本大震災で産業基盤を失った被災地域に代わる「代替貿易拠点」として活用する企業もあったようだ。(経済面参照)

近畿圏の輸出を地域別にみると、アジア向けが9337億円で6・5%増だった。うち中国向けは12・3%増の3370億円で過去最高を記録し
た。欧州連合(EU)向けは6・5%増、米国向けは16・5%増となり、ともに15ヵ月連続で前年実績を上回った。
 
品目別では、液晶パネルを含む科学光学機器が40・3%増と大きく伸びた。全国では4%増にとどまったのに比べ、近畿の好調さが際立つ。兵庫県姫路市にあるパナソニックの液晶パネル新工場が量産を開始したことなどで、海外のテレビ組み立て工場向けの液晶パネル出荷が大きく増えたためとみられる。
 
建設用・鉱山用機械は近畿圏で33・2%増と、全国の7・O%を大きく上回った。住友金属工業が中東などの原油・天然ガス施設向けに増産する鋼管なども好調だった。
 
また、震災後の〝緊急需要″もけん引役となった。作業工具大手のスーパーツールは震災後に、堺市の本社工場で製造する工具の韓国向け輸出が増加。震災で調達に混乱が予想されたことから、同社では「品質のいい日本の工具を早めに確保しておこうという仮需要ではないか」とみている。
 一方、輸入は同24・5%増の1兆1730億円で、15ヵ月連続で前年実績を上回った。全国べースの同11・9%増を大きく上回る水準だった。原油および粗油の単価が上昇しているうえ輸入量も増えた。衣類や医薬品の輸入も増加した。貿易収支は同35・5%減の2260億円の黒字たった。
 
全国で「業務スーパー」をフランチャイズ展開する神戸物産は震災後、韓国からの飲料水の輸入を従来の3~4倍に増やした。国内で断水や原発事故による需要増から、国産のミネラルウオーターでは供給が追いつかなくなったためだ。
 
今後は、食料品などのほか、震災で生産が難しくなった部品などを海外から調達する動きも出てくるとみられる。神戸市に本拠を置き、自動車用などのゴムベルトを生産する三ツ星ベルトは、エチレンなど合成ゴムの原料の一部を輸入品に切り替えることを検討中だ。
 
震災の被害がほとんどなかった近畿圏は、全国でも例外的に高水準の輸出入を維持。ただ、近畿圏の貿易が好調を維持できるかどうかには懐疑的な見方も出ている。りそな総合研究所の荒木秀之主任研究員は「近畿圏の企業の生産活動が部材不足から停滞気味になっている。部材の調達ルートを確保できない場合、4月以降に輸出が落ち込む可能性がある」と警戒する。

オスカー・ワオの短く凄まじい人生…ジュノ・ディアス著。 4/17、日経新聞読書欄から。

2011年04月21日 00時14分59秒 | 日記
21世紀を描く「オタク」的修辞

ラテンアメリカ文学のブームから半世紀、少数民族の現実を幻惑的なレトリックを駆使して描く魔術的リアリズムは世界文学基準の方法論となった。
本書はそんなブームの渦中、ガルシア・マルケスの『百年の孤独』出版の翌年1968年にカリブ海はドミニカ共和国に生を享けたアメリカ新鋭作家ディアスが、英米大衆文化からクールージャパンにおよぶ影響から成り立つ現実を極度にオタク的なレトリックを駆使して描く、21世紀的リアリズムの果実である。
 
なにしろ本書はのっけから、スーパーヒーローものアメリカン・コミックスの代名詞『ファンタスティック・フォー』の台詞と、ノーベル文学賞に輝くカリブ海系詩人デレク・ウォルコットの詩行という、尋常ではありえないエピグラフの取り合わせで、読者の度肝を抜く。

続く序章では63年のケネディ大統領暗殺をめぐって、ドミニカ共和国の独裁者トルヒーヨと民族的悪魔フクの反アメリカ的視点から、驚くべき再解釈が展開される。

そのうえ、物語の主人公たるドミニカ系アメリカ人オタク青年は、たえずSFやファンタジー、マンガやアニメといったサブカルチャーを通してのみ現実を捉える非モテ系の肥満作家であり、この渾名もアイルランド系耽美作家オスカー・ワイルド自身が肥満した変態だったという一点に由来する。
 
ふつうに考えれば、いくらスーパーヒーローが大好きでオタク的蘊(うん)蓄のかたまりでも、それを語るダメ男自身はヒーローはおろか、小説の主人公にすらなりえまい。

ところが、そんな彼をあえて主人公に据えた年代記そのものはダメどころではない。オスカーの祖父や母、それに姉の視点を通したドミニカ系移民の手に汗握る家族史はいうまでもなく、やがては小松左京の『復活の日』や大友克洋の『AKIRA』の映像が混淆し、核の想像力とでも呼ぶべきレトリックが巧妙に刷り込まれる。最も閉鎖的とすら言われるオタクの生涯が最も壮大なこの惑星の未来と、連動していく展開は、まったく新たな種類の文学的感動を呼ぶ。
 
2008年度ピュリツァー賞および全米批評家協会賞受賞作品。

評者:慶応大学教授 巽孝之

〈日本美術〉の発見…吉田 千鶴子著。4/17、日経新聞読書欄から。

2011年04月21日 00時07分07秒 | 日記
美の遺産守った明治先人の苦闘

「美術は国の精華なり」。この言葉は、明治美術界の指導者、岡倉天心の思想を凝縮した名言として知られている。1889年(明治22年)に天心らが創刊した美術研究誌「国華」発刊の辞にある。美術は一国の精神文化を何よりも代表する。その自負を込めた宣言は、美術が軽視されていた時代への悲憤懐慨に裏打ちされている。

古い仏像や社寺が打ち壊され、歴史を刻む名画が二束三文で海外に流出する。そんな事態が明治の初め、日常的に進行していた。本書はそんな美術以前の国が、美術の国となるために生涯をささげた人々の足跡を、天心を軸にたどった。とりわけ詳述されるのは、古社寺、古美術保存に命をかけた天心とその弟子たちの行動だ。
 
全国各地の古社寺調査は、明治期の美術行政に関わった天心の背骨と言うべき活動だった。その調査の足取りを様々な新資料を博捜して克明に追跡する。天心はその活動を生涯続けた。死の十数日前、病をおして政府の古社寺保存会に出席し法隆寺金堂壁画保存の建議書を起草する。その事実に光を当てた末尾は、本書の叙述の核心でもあろう。
 
美術館、国宝、重要文化財-。今日我々が享受する美の制度や遺産は、明治の先人の血のにじむような努力でつくられ、守られた。いとも気楽に美術を楽しむ現代人に、近代日本美術界の成り立ちと苦闘を教える啓発の書である。(吉川弘文館・1700円)