文明のターンテーブルThe Turntable of Civilization

日本の時間、世界の時間。
The time of Japan, the time of the world

リーダーの資格なき菅首相を排除した救国内閣を 田原総一朗 5月6-13号週刊朝日から。

2011年04月25日 23時48分39秒 | 日記

黒字化は私。
東日本大震災の発生から40日以上が経過した。
震災後の事態の推移をみていると、これは「天災」ではなく「人災」だという思いが強まっている。
 
もちろんい被災した現地では、被災者はもちろん、自衛隊、警察、そしてボランティアの人々が、それこそ一致団結して頑張っている。
それにひきかえ、政治、とくに国政はいったい何をやっているのか。 
…中略。
私は、このような危機下では、震災問題に限って、たとえば1年間と期間を限定して、主要政党が一致団結して全力で取り組むべきだと考えていた。
つまり、党利党略を排して、連立内閣を組むということだ。
そして政局に日数を費やさないために、各党とも不満はあれど、菅直人首相でやむを得ないと考えていた。
あらためて記すまでもないが、非常時には決断できて責任を取れるリーダーが必要である。
菅首相はビジョンを掲げるのは不得手だが、ブレはなさそうで、リーダーの資質もなくはないと就任当初は捉えていた。
だが、考え方が変わった。
非常時の首相は、議員や官僚たちを信頼して、思い切って仕事をさせなくてはならない。
その上で、何かあったときの責任はすべて首相が取るというのが、リーダーの取るべき姿勢だ。

ところが、困ったことに、菅首相は個人事業主のように、何でも自分でやらないと気がすまないようだ。
個人プレーしかできない人物だということがわかってきた。

大した目的もなく、災害の現地に何度も飛んでいく。
東電に出向いて幹部たちを怒鳴りつける。
あるいは事前に何の根回しもなく、自民党の谷垣禎一総裁に唐突に電話をかけて 「副総理兼任で震災復興担当相になってほしい」と要請する。
連立の条件も目的も何も示さないので谷垣総裁は断った。
すると、それで終わりである。

また、民主党議員の誰にも相談せずに、「細野豪志首相補佐官を原発担当相に起用したい」と、なぜか公明党の幹事長代行に電話で伝える。
なんと細野氏当人に何の話もしないままに、である。

さらに、国民新党の亀井静香代表と話をして、復興に向けた司令塔となる「復興実施本部」を設立する構想を掲げ、亀井氏を本部長代行とした。
その亀井氏が谷垣総裁にも参加を要請したが、断られた。
このために民主党議員のほとんどが「党内の同志を誰一人信用していないのか」と菅首相への不信感を募らせた。
また、菅首相は「政治主導」と称して、官僚を一切排除して、首相補佐官や内閣官房参与をむやみに増やし、災害の対策本部と称する機関やそれに類似した組織を乱立させた。
しかし、ほとんどどの機関も機能せず、私はその幹部たちから愚痴ばかり聞かされている。
 
菅首相が聞く耳を持たず、報告すると怒鳴られるのだという。
そのため、どの組織もパラパラで萎縮してしまっている。
これでは、非常時のリーダーにあまりにふさわしくない。

だが、当然ながら、政界の一致団結は必要である。
そのために非難されることを覚悟して記す。
この国を救うため、菅首相抜きの連立政権を作るべきである。


「ニーチェの人生論」白取春彦さんに聞く…4/23、日経新聞夕刊から。

2011年04月25日 23時22分00秒 | 日記

しらとり・はるひこ 作家、哲学者。
1954年青森市生まれ。
79年独協大学ドイツ語学科を卒業、渡独。
ベルリン自由大学で文学、宗教、哲学を学ぶ。
帰国後、哲学、宗教などの分野で執筆活動。
著書は「生きるための哲学」「ニーチェ『超』入門」「ビジネスマンのための『聖書』入門」など100冊を超える。
…前文略

黒字化は私。
家や財産をすべて失った被災者は、恐怖心から将来にも不安を覚えているでしょう。
しかし自分の能力や感性を失ったわけではない。
恐怖心は自分自身の心のありようなのだから、将来をいかようにも変えることができる。
『事実が見えていない』もいい言葉です。
多くの人は自分の思いや執着、感情や勝手な想像にこだわり、真実を見ていない。
しかし、今ある事実しかない。
  
「『努力を続ける』は、高みに向かって努力を続けることは徒労ではないということ。その途中で自分と自分の人生が大きく好転していくのです」
人間は遠近法的思考をする
とはいえ代表作「ツァラトゥストラはこう語った」など、ニーチェ。
は難解だ。
「遠近法的思考」「ルサンチマン」「ニヒリズム」 「超人」など難解なキーワードが続く。 
「遠近法的思考とは、人間の考え方を述べたもので、自分に近いものはよく見えて重要に見えるが、遠くなるほどぼんやりして重要に思えなくなることです。例えば日本人にとって外国の飢饉や災害は遠くに見えて関心が薄いけれど、東日本大震災となると重大関心事になる。しかし、遠近法的思考をしっかり認識すれば、遠くもよく見えてくるはずです」 
「ルサンチマンは、妬みから生まれる敵対心を示すフランス語。ニーチェはキリスト教をルサンチマンだと決めつけたが、これは必ずしも正しくない。ルサンチマンでしか他人を見ない人は少なくない。しかし、こうした態度は自分から成功を曜実に遠ざけます。ニヒリズムについては、例えばお金がすべてと考えたり、ある価値観を絶対化することはよくないとニーチェは言っている。絶対的価値観を持つと安心だが、やがてそのためにニヒリズムに陥ります」
「超人はスーパーマンと英訳され誤解されているが、そういう意味ではなく、昨日までの自分を超えていくこと、自分の中の世間性を超えていくという意味です。絶えざる自己超克です。
ニーチェは誤解され、反ユダヤ主義だとか、ナチスの精神的支柱になったとか信じられている。
しかし彼は反ユダヤ主義に反対しており、ナチスの考え方とは違っていた。
誤解の原因はニーチェの死後、ナチスを信奉した妹のエリーザベトが、遺稿をまとめて出版した『力への意志』で、超人の具体化をヒトラーとしたこと。
逆にナチスに利用されたのです」
読書は自分の能力で意味と価値が変わる
白取さんがニーチェと出合ったのは15歳ごろ。
地元の書店で手にしたニーチェの詩集。
高名な哲学者だということすら知らなかった。
「ヘッセの詩集などが好きで、同じドイツ人の詩集だと思って買った。ヘッセは感性で読めるのに、ニーチェは難解で意味が分からなかった。
一つの言葉に3つぐらい意味がある。当時、聖書も読んでいたので、なぜニーチェが聖書に反対するのかに興味があった。ベルリンに渡り、大学の豊富な蔵書に恵まれて、ニーチェの哲学やキリスト教、仏教などを研究することができました」 
「ニーチェには『神は死んだ』という有名な言葉がありますが、確かに短い人生、神が存在すると考えた方が生きやすい。しかしニーチェの哲学はキリスト教に代わって、自己超克という新しい生き方を示し、人類に新たな刺激を与えてくれた。私自身も常に自分を新しくしていきたいのです」
「現代の読者に言いたいのは、書物には一つの意味だけが含まれているのではないということ。自分の能力と人生への態度によって、意味と価値はいつも変わってくるということです」   
(編集委員 木戸純生)


メルマガ号外発行のお知らせ。

2011年04月25日 17時36分10秒 | 日記

OECD東京センター所長殿
サマリー読ませて頂きましたが、これまで財務省官僚たちや、それに追従して来た論説員たちや、学者たちが為し続けて来た論説と何ら変わりなく、
この20年超の間に為され続け、「日本の失われた20年」、を作り、上下900兆円もの国富の大損失を招いた論説そのものだと思う。
で始まるものを、18:10分発行の、メルマガ号外としました。
どうぞ、御購読ください。
一読の値打ちは有ります。