文明のターンテーブルThe Turntable of Civilization

日本の時間、世界の時間。
The time of Japan, the time of the world

My Prayer Is To Liger With You.

2011年04月16日 23時56分05秒 | 日記
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宇治川堤の桜…4月10日、午後2時過ぎ。

2011年04月16日 23時52分24秒 | 日記
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宇治橋について。…ウキペディアより。

2011年04月16日 23時40分04秒 | 日記
宇治橋(うじばし)は、646年(大化2年)に初めて架けられたという伝承のある、京都府宇治市の宇治川に架かる橋である。

最古の橋
「瀬田の唐橋」と「山崎橋」と共に、日本三古橋の一つに数えられる。宇治橋のいわれは、東詰の橋寺放生院にある「宇治橋断碑」に刻まれている。断碑の上半分は、奈良時代のものと言われ、江戸時代に境内から掘り出され、下部を補ったものである。

『延喜式』には、「宇治橋ノ敷板、近江国十枚、丹波国八枚、長サ各三丈、弘サ一尺三寸、厚サ八寸」とある。
断碑によれば、宇治橋を架けたのは僧道登とされ、続日本紀によれば道昭だとされる。

物語中の宇治橋 …宇治橋は古今和歌集や紫式部の源氏物語に登場する。 また、能の「鉄輪」で登場する橋姫伝説でも有名である。
橋の東詰には、狂言の「通圓」もモデルとなった通圓茶屋がある。また、この茶屋は、小説「宮本武蔵」に登場することでも有名である。また、1995年(平成7年)6月に場所を移転した京阪宇治駅も、橋の東詰にある。

現在の宇治橋
現在の橋は、1996年(平成8年)3月に架け替えられたもので、長さは155.4m、幅25mある。桧造りの高欄は、橋の姿が宇治川の自然や橋周辺の歴史遺産と調和するように、擬宝珠を冠した木製高覧という伝統的な形状を使用している。なかでも歴史を象徴する上で材質が重要である事から、強度の高い檜を使用してある。この改築で、現存する最古の1636年(寛永13年)の刻印がある擬宝珠の、形状と大きさに合わせてある。なお、宇治橋の擬宝珠を確認できる最古の作品は鎌倉時代後期に描かれた石山寺縁起である。

上流側には張り出した場所を設けてあり、これは橋の守り神である橋姫を祀る、「三の間」である。豊臣秀吉が、ここから茶の湯を汲ませたという逸話がある。現在でも「茶まつり」では、ここの水を汲んでいる。






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4月10日、宇治川堤。 午後2時頃。

2011年04月16日 23時26分09秒 | 日記
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My Prayer Is To Linger With You …宇治川堤、4月10日。

2011年04月16日 23時22分00秒 | 日記
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写真をチェックしながら、NHKのサンデルを観ていたのだが…。

2011年04月16日 22時26分23秒 | 日記
(文中敬称略)

先日訪れた「ウメサオタダオ展」の帰り、館内で、弊社専務と一緒に、各々、1冊、本を買った。

その本を、今日、やっと、…午後遅くに平安神宮に向かったJR新快速の車中で…読みだした。

梅棹たいじんと高橋和己の対談がメインの本だと思って買ったのだが、閉館間際だったので慌てていたようだ。

と書きだした文章は、ちょっとズバリ言いきった物になりましたので、メルマガ号外とします。

後、40分後に発行されますから、ご購読下さい。
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My Prayer Is To Linger With You.

2011年04月16日 22時19分17秒 | 日記
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メジロが現れて芥川の目の前で、桜の蜜を吸いだした。4月12日、午後4時。

2011年04月16日 22時09分22秒 | 日記
メジロが現れて芥川の目の前で、桜の蜜を吸いだした。






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芥川の My Prayer Is To Linger With You at Sakuranomiya in 2011/4/12 を贈ります。

2011年04月16日 21時47分59秒 | 日記
昨日、goo…4月15日のアクセス数 閲覧数:6,064PV 訪問者数:808IP
順位: 562位 / 1,567,540ブログ中。アメーバ…アクセス者数563、総アクセス963.
FC2…トータルアクセス221、ニニークアクセス107. という多数の方にお読み頂いた事に感謝して、

芥川の My Prayer Is To Linger With You at Sakuranomiya in 2011/4/12 を贈ります。







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3・11 投資家の目 続きと、芥川の注釈をメルマガ14;30号外発行。

2011年04月16日 13時31分06秒 | 日記
ーほかには。
  
「私だったら、移民政策を促進します。日本は拒絶していますが、移民は歴史をみても、勇敢で野心を持ち、賢い人々です。移民は子どもをつくります。彼らを日本人にすればいいのです。もし、あなた方がシンガポールに来たら、1~2年で市民権を得られますよ。シンガポールが欲しい人材だったら、の話ですが。彼らは外国人が欲しいのです。外国人を獲得するためにベストを尽くしている。彼らも高齢化問題を抱えていますが、外国人を引きつけることで解決策としています」
 
-しかし、移民政策は国のあり方の根本にかかわることです。日本では、とても難しい問題とされています。
 
日本人は、外資と外国人が嫌いですね。この考えは何千年もの間に培われたものでしょう。1850年代まで日本は鎖国をしていました。しかし、これからの日本は、外国の人たちが来たくなるような魅力的な国にしなければならない」
 
-日本には製造業の底力があります。これで外貨を稼ぎ、国を支え続けられないでしょうか。
  
「現実には、日本企業は工場をアジアや北米、南米などに移しています。日本が今後も国内で製造業に頼り続けるのは厳しいでしょう。企業は海外に出ていけばそれでいいかもしれませんが、職を失う日本人にとっては大きな問題です。そのため、歴史上の国々は、産業の中心を製造業からサービス業や金融業などに移してきました」
  
日本はアジアの国際金融センター、あるいは国際的な商品取引センターになることもできたはずです。しかし、そうした機能は香港やシンガポールなどに奪われつつある。日本には素晴らしい大学もあり、アジアの教育センターになれたかもしれない。でもそうなっていないのは、外国人や外国の資本を受け入れないからです」

*ここについては、芥川渾身の注釈(笑)をメルマガ14:30分発行の号外としてアップしました。
これもまた、全国民必読の書であることに間違いはない。どうぞ、ご購読ください。


―足もとでは、日本企業は円高に苦しんでいるという現実もあります。日米欧の円売りの協調介入で一息つきはしましたが。
  
日本人は強い円が日本経済にダメージを与えるといつも言いますが、待ってほしい。1ドル=360円の時代がありましたが、いまや1ドル=80円台。それでも日本の貿易収支は黒字です。円か強くなれば、日本が輸入するすべてのものが安くなります。綿や銅などを輸入し、原材料としている製造業は助かります。『外国の資産を買うにもいいタイミングです。退職後に外国に移り、よい人生を送ることもできます。強い円は1億2500万人の日本国民を助けるのです」
  
日本はたくさんの資本と製造業の技術を持っています。一方、中国には巨大な市場と、安い労働力がある。円高を恐れるのではなく、韓国や台湾なども含め、これらの国や地域と協力し合えば、すばらしいことができるはずです。世界を乗っ取ることだってできる。アジアの将来に私は非常に楽観的です。だからこそ、私はシンガポールに引っ越してきたのです」

-全体として、日本の現状に鮫しい見方をしているようですね。
  
「誤解しないでほしいが、私は本当に日本を愛している。実は、先日もまた日本株を買いました。日本は長期的に深刻な問題を抱えていますが、あなた方は非常に適応力に富んだ賢い人々です。私は、玩具大手のタカラトミーやサンリオの株も持っています。なぜなら、日本はいずれ、。子どもを持ち始めると思うからです」
  
「しかし、もしかしたら、私は投資家として間違っているのかもしれません。買うのが阜すぎたかもしれない。日本企業の株式は長期的に持ち続けるつもりですが、もし日本が問題に対応することを拒み続けるのなら、売らなければならなくなるかもしれない。何らかの再建が最終的に行われ、日本が問題に対応できるかどうかを見極めたい」
 
ー日本に望むことは何ですか。
  
「なるべく早く、変化を決断することです。今回の大災害が日本の転換点となり、人々の考え方を変えるきっかけになるのではないかと。懐疑的ではありますが、私はそう願っています」


取材を終えて
日本は、東南アジアからの看護師に厳しい試験を課し、不合格なら帰国させる国だ。「外国人嫌い」とみられても仕方がない。巨額債務と人口減。震災後、将来への懸念はさらに高まっている。復興と並行して、いますぐ取り組まなければ、カネも人も離れていく。  (山川一基)


*そういうステレオタイプで、へなちょこな感想は、…芥川の注釈、及び、「文明のターンテーブル」、を読んでから、言ってくれ。
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3・11 投資家の目 今朝の朝日新聞から。

2011年04月16日 13時24分11秒 | 日記
赤字増やさぬ復興 移民受け入れも 変革の決断を早く    黒字化は芥川。
 
東日本大震災に見舞われた日本は今後、経済・財政でも様々な困難が予想されている。世界の投資家たちは震災後の日本をどうみているのか。日本復活に必要な条件とは。かつてジョージーソロス氏とヘッジファンドを運営し、現在はシンガポールに移住した著名投資家のジムーロジャーズ氏に聞いた。
 
ー東日本大震災が日本に衝撃を与えています。経済への影響をどうみていますか。
  
日本は本当に大好きな国で、心から悲しく思っています。考えられないような災害で、日々衝撃を受けています。状況を把握しきれていない段階だと思いますが、経済に短期的な影響が出るのは明らかです。しばらくはあらゆる面で厳しい状態が続くでしょう。しかし、その後、人々は再建にとりかかり、建設ブームが起きます。銅やセメント、鉄、農作物などに、かつてなかった需要が生まれることが期待できます」

ーいずれはプラスに向かうと。
  
「いや、私は日本について、長期的にはとても心配しています。最大の問題は人口減。日本は世界各国の中で最も深刻です。さらに、日本政府は巨額の借金にも悩まされています。人口が減る一方で、債務は増えていく。こうした状況で何も手を打だなければ、いずれ最悪の事態を迎えます。最近、一部の格付け会社が日本国債を格下げしましたが、日本人は現実に向き合わなければなりません」
 
-復旧・復興のために、政府支出はさらに膨らみそうです。
  
「確かに再建には巨額の財政支出が必要になります。しかし、これをいまの支出規模に単純に上乗せするだけなら、日本の衰退はさらに避けられなくなるでしょう」

-なぜですか。
  
「こういう状況に陥った国は、危機、もしくは危機に準じる状態になるまで、財政赤字を放置し続けることがよくあります。投資家はある時点で、その国の通貨や国債を『もう買わない』と言い出す。すると、通貨や債券相場が下落し、政府は資金を調達するのが難しくなり、巨額のを調達するのが難しくなり、巨額のお金を使えなくなってしまう。お年寄りの生活は苦しくなり、若者は衰退する日本を去って、海外に出ていくでしょう。こうなったときに初めて、『ああ、我々は長い間、間違ったことをやってきたのだ』と気づくのでは、遅いのです」

「東北地方は再建しなければなりません。しかし、他への支出はなるべく避けるべきです。役に立だない道路などの建設をやめること。政治家はたくさんの敵をつくることになりますが、最終的にそうせざるを得ない方向に市場が導くでしょう。1910年代の英国は、世界で最も力のある国でしたが、その後、内政で失敗を繰り返し、70年代半ばには国債が売れなくなり、国際通貨基金(IMF)に支援を仰ぎました。3世代前までは最も裕福でパワフルな国だったのに、です。ポルトガルもかつて世界で最も豊かな国でした。日本でも同じようなことが起きつつあると考えています」

-日本が再び成長軌道に乗るために、最も大事なことは何だと考えますか。
  
まずは子どもを増やすこと。それにはインセンティブ(奨励金)と国民の意識変革が欠かせません。かづて絶望的な人口問題に直面したフランスは、インセンティブを出すことで子どもを増やすことに成功しました。日本の民主党政権は子ども手当を出していますが、十分ではありません。いくらお金がかかっても、誰も使わない橋や道路に使うより、子どもを産んでもらうためにもっと使うべきです」

…続く。
 
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3・11 投資家の目 今朝の朝日新聞 を御紹介する前に…。

2011年04月16日 12時05分42秒 | 日記
反民主主義そのものだった権力の横暴に与して、現内閣の様なへちま政権を誕生させる事に血道を上げた様な、この間までの論説員たちの、「下品」、極まる論説なんぞではなく、こういう部分の朝日を40年超、愛読して来たのであり、こう言う部分に於いては、日本最高の…世界最高レベルのクオリティを持った新聞であること、朝日新聞は、本来、その様な能力を持った俊秀たちが入る、新聞社である訳だが。

政治部等が出世街道と成り、記者クラブの重鎮として振る舞い、政治家に、密着し過ぎている内に、ジャーナリストとしての本質…自由闊達な精神で、知性のみで、自らの頭で考え、事象を検証し、自らの足で、世界の果てまで行ってでも、とことん、実証する、…その様な本質を忘れて、業界最高給に胡坐(あぐら)をかき、自分が国家であると錯覚した夜郎自大を始めて、「日本の失われた20年」、を作り続け、そして、今、テレビ受けや、マスコミ受けだけを常に考えている様な…自分の足で、自分の選挙民達たちの、暮しの声を聞く事はおろか、ましてや日本中の人の暮らしの声を聞く事すら忘れ、…テレビに映る事、テレビに登場する事だけを考えている様な阿呆の、「下品」、な子供の集まり内閣を作り上げ、被災者たちに、不要・無用の甚大な苦しみを与え、福島をフクシマにしてしまう様な、許し難い内閣を作り上げる所まで、堕落してしまったのである。

勿論、それは朝日新聞だけのことではなく、全新聞、全テレビ局、全キャスター達の、有り様だったことは言うまでもない。

つまり、日本を変えるとは、先ず、貴方がたが、日本最高給取りなんぞと言う立場ではなく、世界最高級のジャーナリストに変わる事からしか始まらないのである。追及し続けるものが何かは言うまでもない。知性、それ以外に何もなく、政治とカネの虚構なんぞは、何物でもないのだ。

例えば、政治家は、その力量、見識に於いて…つまり実力に於いて語られるべきもの、見られるべきものであって、若さなど…特に為政、統治の分野である政治に於いては、若さは何の足しにも、メリットにもならないことに、今ぞ、気づくべし!…それが、今回の大災害が、貴方がたに与えた、最も大きくて、肝要な教訓である事は、今や明々白々。


それでは、投資家  ジム・ロジャーズさん…42年生まれ。米アラバマ州出身。ジョージ・ソロス氏と「クォンタム・ファンド」を創設後、独立。冒険家としてギネスブックにも載った。「旅する投資家」として知られる。「これからは米国でなくて中国」と言い、2007年に娘の中国語教育のためにシンガポールに移住した=シンガポール、山川写す

彼のインタビュー記事を、次章にて、紹介する。
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一極集中で、よいのか…今朝の朝日新聞、社説から。

2011年04月16日 11時14分34秒 | 日記
*最近の朝日新聞は、自然で当然なことを書く様に成って来たと芥川は感じている…H氏が、実質的に去ったのかもしれないな。

黒字化は芥川。


東京は「強い首都」だった。カネ、モノ、人材、情報。その集積が集積を呼び、日本を引っ張り続ける。1ヵ月と5日前まではー。
 
大震災で一転、その弱さをさらけ出すことになった。
 
当日の夜は自宅に帰れぬ人があふれた。計画停電に企業も人々も振り回された。そして今、放射能の不安がじわり広がる。外国人ビジネスマンや観光客が街を去る動きもある。
 
東京はこれまでの東京でよいか。東京で働き、暮らすすべての者に突きつけられている。
 
まず求められるのは、震災に向き合うことだ。東京は、農水産物や工業製品、電力供給のかなりの部分を東北と北関東に頼ってきた。被災地の復興のために支援を惜しむべきでない。
 
都営住宅などで被災者を受け入れたほか、都内の親類宅に身を寄せる人も少なくない。ふるさとのつながりを尊重しつつ、官民挙げて支えたい。
 
日本の消費生活の中心でもある。節電やムダ減らしに励むと同時に、過度の自粛で縮こまるのはやめたい。産品を買うことで被災地を応援する方法だってある。節度ある日常。東京人の常識力が問われる。
 
今後30年間にマグニチュード7クラスの首都直下型地震が起きる可能性は70%、想定される犠牲者数は1万3千人-。ずっと前からの宿題も、急に目の前にのしかかってきた。
 
林立する高層マンション群は余震のたび激しく揺れる。いざというとき、救命や消防は。備蓄は十分か。燃料を行き渡らせるシミュレーションはあるか。政府や自治体の職員が被災しても住民を支援できるか。備えを早急に点検すべきだろう。
 
中央省庁や大企業は、東京から離れた場所にデータや指揮系統のバックアップ態勢を整えているか。首都が直撃されれば、影響はとても大きい。
 
東京1極集中の是正を、真剣に考えるときではないか。いま進行中の危機と、いつか来る危機に備え、日本の軸をばらけさせ、地域間のネットワークや相互補完で乗り切る。この国のかたちの問題でもある。
 
非常時の東京都知事に、石原慎太郎氏(78)が4たび選ばれた。選挙戦が低調なまま、有権者は現職の安定性に託すしかなかったともいえる。
 
石原氏は「高度防災都市に変える」「東京はダイナモ。東京から日本を救う」と力説した。

だがそのダイナモ(発電機)が冠水し、助けを求める側になるかもしれない。そのことを頭に入れ、かじ取りをしてほしい。
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「バルテュス、自身を語る」 バルテュス、アラン・ヴィルコンドシ著 4月10日日経読書欄から。

2011年04月16日 10時54分21秒 | 日記
評者:大原美術館長 高階秀爾    黒字化は芥川。
 
バルテュスは生前、人嫌いで有名であった。今から半世紀以上も昔、私はバルテュスに会いたいと思って彼の展覧会に出かけて行ったことがある。画廊の主人は、何も知らない学生に、呆れたように告げた。

君はバルテュスが自分の展覧会に姿を見せるとでも思っているのかね
 
たしかにバルテュスには、新聞記者や批評家などを避ける傾向かあった。しかし彼は「語る」ことを好まなかったわけではない。1961年、はじめて日本を訪れた時、私は通訳をかねて京都の社寺の案内に同行したが、その時は毎晩遅くまで、ホテルのロビーで多くのことを語ってくれた。
 
このたびはじめて「自身を語」った彼の回顧録が刊行されたことは、バルテュス芸術の愛好者にとって、何よりの贈物である。

作品の秘密を解き明かす語り

そこでは、少年時代の思い出をはじめ、親しかった友人たち、愛する家族との生活、そして何よりも制作に没頭する至福の時間などが豊かな追憶の情をこめて語られているが、同時にそれが彼の作品の秘密を解き明してくれるからである。
 
もともとバルテュスの描く世界は、パリの街角やスイスの山脈をはじめ、人間、室内、静物などごく身近なものばかりだが、いずれもどこか謎めいた不思議な輝きを放っている。それは彼が「存在するものの神秘」に深く感応しているからである。「存在を凝縮したもの、その神秘を解き放」つという言葉が、彼の意図をよく物語っていよう。

人間を描くにしても、「その人の内面に隠れて見えない核」をつきとめ、それを「構成と秩序と構築をとおして外に出したい」という。

彼が、プッサン、クールベ、セザンヌ、中国の画家、そしてピエロ・デッラ・フランチェスカなどイタリア派の画家たちを繰り返し称えるのは、彼らがこの困難な課題を達成したからにほかならない。
 
20世紀のさまざまな流派、グループのいずれにも属さず、孤高の道を貫いたバルテュスは、これら偉大な先人たちと同じ精神的家族の一員と自ら感じていたに違いない。

そのことはまた、創造者にとって伝統を受け継ぐことの重要性を物語るものでもあろう。
  
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「渋沢栄一」〈Ⅰ〉〈Ⅱ〉 鹿島 茂著  日本経済新聞4月10日読書欄から。

2011年04月16日 10時45分54秒 | 日記
評者:日本大学教授 寺西重郎          黒字化は芥川。

近代日本に株式会社制度を紹介し、生涯にわたって500もの大企業を起こした日本資本主義の父、渋沢栄一の、仏文学者の手になる伝記である。本書の際立つ特色は、渋沢の性格、家庭環境、人生経験などの個人的特性からその思想形成と経済社会への貢献を検討するという独特のアプローチにある。上下二巻にわたって丹念に調べ上げられたエピソードは実に多面的かつ多彩である。
 
家業、藍玉商を手伝った少年期の経験、討幕運動の挫折、動乱の京都行き、徳川慶喜との出会い、その弟君に随行してのパリ万博での見聞、大蔵官僚としての活躍、多数の銀行や企業の立ち上げ、商法講習所の設立、財界総理としての栄達……。これらはいずれもよく知られた話だが、そうした話題を取り上げるにあたって、新撰組の土方歳三との関係、パリまでの船旅での洋食経験、盟友でもある従兄、渋沢喜作の投機癖などの逸話が幅広く渉猟・紹介されており、著者の渋沢への思い入れが並々ではないことに気づかされる。
 
個人的特性から思想形成を検討

著者の資料的吟味は渋沢の家族生活、感情生活にまで及ぶ。艶福家としての遍歴、子女の婚姻、邸宅の有様、財産継承など、その筆はとどまるところがない。さらに、晩年の渋沢についても、親米家としての側面があり、南満州鉄道建設に当たって米国資本の導入を主張したという重要な事実が指摘されている。
 
個々のエピソードについても、その背景に関してまで行き届いた説明が付されており、歴史に不慣れな読者でも戸惑うことはない。従来の経済人に代わって、個人行動に経済学のミクロ的基礎を探ろうとしている最近流行の行動経済学などにとっても示唆深い書物といえよう。
 
渋沢が論語と算盤の両立を説いたことは、よく知られているが、生来、彼が相場勘を持ち、投機にも関心を持っていたにもかかわらず、彼が投機行動に走らなかった背景に儒教道徳に基づく自制心があったという解釈が斬新で、評者には特に興味深かった。彼の産業主義的発想の影にサンシモン主義の影響を見ようとする部分など、異論のある部分もあるが、渋沢を論じるには外せない一冊となった。
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