関心空域 ━━ す⊃ぽんはむの日記

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テイジンの格安フロッピーを生んだ時代……バブル崩壊の90年代に今を重ねて

2008年12月23日 | 日記
90年代、特にバブル崩壊後の'92年以降は、工業分野において製造コストの徹底見直し…みたいなことが進み、逆に「隠れた得意分野」への乗り入れ参入、みたいな『攻めの経営』も華開きました。

化学大手の花王さんとかテイジンさんが、3.5インチ・フロッピーディスクの製造販売に乗り出したのも、この頃。

テイジンの格安フロッピーを生んだ時代……バブル崩壊の90年代に今を重ねての画像

(家庭用洗剤の研究から生まれた)独自の磁性体均一塗膜に係わる技術力を謳って、高級ブランドイメージを出そうとした花王さんは価格競争に適応できず、比較的早くに事業撤退します。しかし、低価格な『50枚パック売り』というスタイルを打ち出したテイジンさんは市場の支持を得、売上を伸ばしていきました。これが、現在のDVDディスクのスピンドル売りの原型になった、とも言えそうですね。

不況を味方に付け、割安な国産FDブランドとして認知を拡げたテイジンさんでしたが、今日のUSBフラッシュメモリ全盛を迎えるに至ってFDの記憶媒体としての役割は終わり、売上激減。今では生産も終え、新媒体の製造に事業をシフトさせています。

この分野で永らくガンバってきた三菱化学メディアさんも、来年3月をもってフロッピー生産を終了することになりました。

15年前とは企業環境も様変わり。中国という巨大な新興勢力の存在もあります。ナニを以て「割安な国産ブランド」とするか。今回の経済恐慌を(ヒト斬りに依存するのでなく抜本的に)乗り切るには、あらたな"創業の知恵"が求められているように思います。

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