作品タイトルの『クープト・アップ(Cooped Up)』とはズバリ、「閉じ込められた」「缶詰めにされた」「引きこもった」という意味である。
不運にも、オーストラリアにおける新型ウイルス感染者第一号の発症者と(病院で)居合わせてしまった主人公=ジェイク。いきなり、ワケも分らず隔離入院を強要されかかり、力ずくで脱走。警察の追手を逃れて(家族の住まなくなった)昔の実家に隠れおおせたと思ったら翌朝・・・という話。
最初の10分間だけチョイ見🎵
どんな展開になってくか具体的には(まだ最後まで)観てないが、経過観察医のエミリーとの間に、何かが🌱芽生えるラブコメのようである。
にしてもアレだな。
この冒頭10分のツカみ部分で出てくる「1.8m」「21日間の隔離」「非接触の検温器」等々……これ全部、ホントなら「コロナ騒ぎを未体験の観客」にオモシロがってもらうため💧 のシチュエーションなり仕掛けとして登場させてたワケだ。あくまでパンデミックが「仮想のパニック状況」ゆえに"楽しめる"コメディだったハズなのに……実際、現実に起きてしまったAFTERじゃ、フツーに「切実な光景」で想定の範囲内も範囲内。別段、視界に展開してる状況が興味深くもナンともない
これじゃ、(制作時に意図されたような)コメディーになんないよねえ。
メジャーな"予見的"作品だった『コンテイジョン』は社会サスペンスだったから、まだしもパンデミック後であれ「惹きつける部分」を残せてた。ところがシットコムのシチュエーションにウイルス禍を据えるからには、あくまでパンデミックが絵空事で、まだ身の回りにウイルス感染症の死者が出てない世界のうちに❕ という賞味期限が付く。
賞味期限の切れた寒々しい2020年のリアルの中で、あらためて本作を「楽しもう」とすることは(ガチには)無理な話で。つくづく、コロナを言い当てたから陽の目を見たってんじゃなく、もっとフツーに2017年あたりに出逢っていたかった作品だヨな~あ
=了=
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