🚀細かすぎるB級SF洋画のムダ知識🚀 安っぽいSF映画のセットで「視界に映るとイッキに萎える転用品」第１位🏆はズパリ、プラパレだった❕❕

あなたが洋画、アジア映画、はたまた邦画の《ＳＦ(サイエンス・フィクション)映画》を鑑賞することになったとして、なおかつ、それが未来とか異次元の世界における冒険アクション作品だったとしよう。

その作品に映された大道具（つまり背景の撮影セット）の中に、何が出てきたら一番、せっかく感情移入しかけた気分をブチ壊してくれるだろうか❔❔　

言い換えれば、それは『日本の時代劇』鑑賞にも通じる事物かもしれない。サムライ映画なのに、電柱や飛行機雲が映り込んだらマズいだろう。人馬が行き交うだけの街道がアスファルト舗装されてたり、未舗装路でもタイヤ痕が残ってちゃあ興覚めだ。

つまり、未来ＳＦや異空間ＳＦのハズなのに「露骨に⚡現代生活で見慣れたモノが映る」ことほど、せっかくの雰囲気を台無しにしてドン引きさせる「ＮＧアイテム」は無いのだ。

…で。　ここから先は、あくまで当ブログ主個人の勝手な主観。

めっぽーＳＦ洋画好きの自分は、大手のメジャー作からセミプロ制作陣の低予算作品まで基本、分け隔てなく鑑賞してる。後者には「大健闘してる良品」から「ずばりゴミ」の類いまで広ぉ～～く幅がある。

その幅の狭間で自分は、観ているＳＦ洋画が「作品」か作品未満の「ゴミ」かの境界線を引くのに有効な指標が、それに費やされた大道具ワークのクオリティー(品質)差である、と痛感するに至ったのだ。

いや↑誤解するなかれ。むろん、そんなコト以前に 脚本および演出家の出来、関わるキャスト総員の演技力、撮るカメラワークや流すサウンドワークの技量や調和度❕❕ ってのは、「そもそもの映画づくりのマスト・アイテム」に据えた上で。あくまで、その到達レベルから"境界線"を引くなら、って話でだが。何せ、制作費たる懐具合だけは残念ながら、企画制作陣の優秀さに比例しては宛がわれないのが常、ってことで。

かける予算が十分に無きゃあ、その代償は（真っ先に）大道具ワークのクオリティー(品質)差に出てしまうんである。その冷徹な実情だけは西欧型キャピタリズムの跋扈(ばっこ)する現代地球上に生を享けてきた以上、あなたやわたしがどう足掻こうと何とか出来る問題じゃない。崇高にして冒さざる定数なのであり、これを変数と定義し替える権限は誰にも無い。

つーことで、わたしが万感にして満面の自信を持って挙げる「その境界線上を割くＮＧアイテム」のひとつが『プラパレ』❕❕❕　…なのであった。


…あ。『プラパレ』ですよ、お分かりか❔❔ｗ

貧困にあえぐニートな日雇い労働者なら日々、眼が腐るほど見飽きてるモンなんだがｗｗ　間を詰めず省略せずに言や、「ブラスチック成型したパレット」ってことで。さらに「パレット」たァ、下掲画像のごとく物流倉庫とかのロジスティックな労働現場で、輸送品を一定単位数、積み上げる台座の呼称。この台組みの(２箇所の)隙間にフォークリフトとかハンドリフトのフォークを突っ込んで、運んだり持ち上げたり（トラックに）積み込んだりしやすくするための「台座」のこと❕なんである。

　
元来は〈↑画像：上〉のよーに木製だったが、物流の集約化が急速に進み「ロジスティクス・センター」等、完全屋内型の荷受け配送拠点が増えるにつれ、プラ成型のパレット〈↑画像：下〉が増えていった。

そしてこの「プラパレ」こそが、「見た目フラットでスクウェアで、そこそこ広面積でハイテク・シェイプじゃん🎵」と都合よく解釈されまくり、制作予算の乏しいＳＦ映画などで「基地内部」「宇宙艇内部」「異世界の謎の施設内部」といったセットの壁素材として転用され放題なんである。ふたつだけ例を示せば、以下のごとくだ。

　
ちなみに、この例の両作で使われたのは43インチ（＝1.1ｍ）角の正方形パレット。１.１ｍ画というのは日本ローカルのパレット規格なので、おそらく米国の大道具業者は、中国メーカーが日本市場向けに製造した格安パレットを（アリババなどを介して）買い込んでいるんだろう。

ちなみに日本でのお値段は「5枚で9,900円」。たしかに「格安」で大道具さんご用達、というのも頷ける。リサイクル品だから中古価格で、しかも（普通、プラパレと言えばカラフルな原色なのに）本品は黒色設定しかないから、ＳＦ的な世界観にも無理なくマッチする。
　
　> 日本における販売事例

以上、わたしなりの「観てて萎えるトホホなＮＧアイテム」について論じた。

読まれた御仁のなかには「よくそんな細かいところにまで気が回ったね」と言われる人がいるかも。そりゃ大きな誤解だ。あまりに日常的に見慣れた物体が「宇宙のかなた」だの「未来の果て」に出てきたら、見落とすことの方が遥かに難しい。否が応でも気づかされてしまうし、だからこそ「ドっと萎える」んであって。

願わくば、北米の大道具業者さんよ。安易にこの「黒いプラパレ」だけは、工作資材に選ばないでほしい。本当にテンション下がるんだから。…などと、ここで乞うても相手に届くワケないんであるが。それでも天に願わずにはおれない、プリーズっ

＝了＝

検索タグ：Infinity Chamber（原題）,日本未公開,2016年,インフィニティ・チェンバー,感想、レビュー、評価
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