まあ↑ ポスターを見ても察しがつく通り、ざっとミドルティーン以下(小学校高学年~中学生)を鑑賞ターゲット層にした、ハイスクール生徒(15~6歳❔)が主役のSF冒険ドラマである。
当然、観せようとする対象が狭い分「ガッポリは稼げないから」低予算で作らざるを得ない。
ので、少ない予算から役者のギャラを引き、残りを「どういう按配で編集費(特に❕ CG加工費)に割り振れば、見栄えが見苦しくない程度に経費を節約して仕上げられるか❔」というのが制作上、重要なカギを握ることになる。その神経質な駆け引きを経て完成、出来上がった公開予告トレイラーが、これだ。
The Adventure of A.R.I.: My Robot Friend 予告トレイラー
実は監督のステファン・シメック氏は、特殊効果クリエイター出身。特殊効果のスタッフとして参加したときは、クレジットを「スティーブン・シメック」名義で入れている。当然、CGを どうしたら安上がりに済ませられるか❔ というミッションには慣れてる。つーワケで2014年、2本の青少年向け「ワンちゃん🐶活躍ムービー」を制作した。
画像左のは、1989年の警察犬コメディ『K-9 友情に輝く星』から延々と続く『K-9』シリーズの再近作だ。このまた前年=2013年にも『K-9アドベンチャーズ A Christmas Tale (2013年/日本未公開)』ってのがリリースされてて、シメック氏はその特撮監督に起用されてた。このときの手腕が評価されて、続編『~ 伝説の失われた財宝』では総監督に昇格したんであろう。
で、右のが原題『The Adventures of RoboRex』。このタイトルからするに、監督にとっちゃ本作は『The Adventures of なんとかロボット』シリーズ💧 の2本目になる、ってことのようだ。しっかしまー、このロボドッグはSONYのアレそっくりだし、本作のヒト型ロボ『A.R.I』君もHONDAのアレを想わずにはおれない^^;
ネタばれになるので書けないが、物語の最終盤でこのA.R.I.君……とある“形態”に身体を展開させるんであるが、これなんかも「ほとんど●●●じゃんかよ❕❔」とノケゾること請け合いなのだ。毎作毎作、ありきたりな造形アイデアで臨むのも、安上がりなSF冒険ムービーを作るための心得、って話なんだろか。
いや造形アイデアだけじゃなく、ストーリーも平板なんだけどねw 兵器に転用されそうになった試作ロボが(技術ヲタクでイジメられっ子の)少年の元に来て、追手のアーミー連中からの逃走劇を繰り広げる、っちゅう。要は『チャッピー』とネフリ近作のアニメ『ネクスト ロボ』を足して2で割っただけ💧 みたいな。
CG加工も上掲の予告トレイラーは(おそらく本編映像より)ブラッシュアップした映像で、実際の中身では「チョイ合成感が否めない」レベル。
どう「合成感が拭(ぬぐ)いきれずに漏出」しちゃってるのか……たとえば、ストーリー前段でのこのシーン。ご覧の通り、ロボットA.R.I.君の影だけが、彼以外全部の影とは映る方向が違い、映る濃さも異様なほどドス黒い💧 まるで北朝鮮の広報か、その辺のド素人がこさえたアイコラ写真みたぃである
これじゃあ、アレだねえ。たぶん、映像とCGの合成時に簡易な映像編集アプリ(の自動シャドウ投影機能)に丸投げしてて、いちいち細部を人手ではチェックしてないんだろ。…が実は、そんなコトよか自分が一番気になって気になって💧 どうしても拒絶してしまった点が……この映画には別に❕ あるんであって。
それは、本作の主演「ノア」役の俳優。ジュード・マンリー君の顔❕❕ だ。
判るよ無論。容姿で人を判断するのはたいへんに悪いことと判っちゃいるが……申し訳ない。どう足掻いても生理的にダメ、受け付けんのよ。こんな「モロ腹話術ドールみたいな顔」したのが、50歳のおばちゃんじゃなく15歳の少年だなんて、絶対キモ過ぎるっ💦
以上、本作の最終的な感想はひとこと「顔がキモい」、ってことで。演技は平均点イケてたが、ほうれい線が上限基準値の千倍だわ。
あと最後、ひとつだけ着目するとすりゃ……そいつはA.R.I.君の(原語版の)声を吹き替えた男優さんかな。
いかにも理路整然とぺラペラペラ~って軽快にしゃべる口ぶり、実は……すべて「素のまんま」。わざわざロボット用に声色、変えてない。ジャスティン・フィリップって名の、俳優であり演出家であり映像クリエイターでもある御仁が担当。プラス、低予算の自家製ムービーを"良質に"撮るには「どんなツールとテクを駆使すればGoodか」のハウツー講座を配信するユーチューバ―さん でもある。どうりで、理屈っぽいセリフもスラスラ🎵話せるハズだww ハリウッド界の人材は(演じる側から撮る側まで)ホント、層が分厚いねえ…❕
=了=
この話題の関連記事:
- 『ターミネーター ニュー・フェイト』を観ての "率直な" 感想
- 『The History of Time Travel⌚ザ・ヒストリー・オブ・タイム・トラベル(2014年)』は思ってた以上にっ⚡ "余韻の🔥熱~い"秀作SFだった💗