ジャパネットたかたの一代目社長が「ケルヒャー、ケルヒャー」とTVラジオで盛んに喧伝し始め、このドイツのスチーマー家電ブランドが日本の津々浦々までも市民権を得ていったのは、’90年代の終盤ごろからだった❔ろうか。
さて、それから四半世紀も経つと……例によって「COPYして安く売る」モンスター、たる中国★製造業界が(性能面でも)猛追してくるワケで。
なかでもAmazonや楽天市場への出品で目立つのが、今回記事の追跡ターゲット「MLMLANT®」だ。ハンディタイプのローエンドモデルでケルヒャーと比較してみると いかに実勢価格が「破格」なのか一目瞭然。実に、ケルヒャーの二掛け(▲80%)❕❔近い値なんである。とてつもない価格ギャップだ。
…で。
それなら、このMLMLANT®って家電ブランド? どんな企業なのか。ググると いちおう日本語対応してる「らしい」公式ホームページも存在してる。が、細かい日本語の扱いがヘンだw どう見ても機械翻訳だろ、って違和感。日本の漢字フォントじゃないフォントも散見される。
取扱い品目は ①スチームクリーナーと ②キッチン用の耐熱グローブ(よーするに手袋状の鍋つかみ)、それに、③ペットをマイカー後部座席に乗せるための座席保護シート。
なんか💧 スっゲえ「隙間アイテム」に特化してんなw この偏りまくりなバリエーションから言って(MLMLANTは)自社工場で何かを製造する「いわゆるメーカーさん」じゃないのは明白だ。
業者名は「MARYANT Inc.」と言って、事務所が深圳市にあることも分かった。2018年設立、ついこないだじゃん。こりゃ確定だね。この人ら、アイリスオーヤマみたく見た目メーカーぽく振舞ってるものの、実体は中国工場から仕入れた商品を右から左、エンド客まで商品を流して収入を得る「商社もどき」な連中らしいぞ。
さて、そこでだ。
ちょうど小型のスチーム洗浄機を試したい気があったので、上掲の“最安”モデルMLA-SC111を(例によってAmazonで)購入してみた。在庫は潤沢なようで、通常便でも(発注確定させた夜の)翌々朝には置き配されてた。
ちょっとオドロいたのは、この商品外箱のままポンと軒先に置いてくのな💧 Amazon箱には梱包されない。それはそれで(以前の記事でも書いたが)過剰包装を減らせるんで自分的に評価するが……でもここからがチョイ問題なんだ。
上ぶた部分には黒い円形の封緘シールが貼られてる。その上からまた❔同じ場所に重ねて透明テープが"タテ貼り"してある。
何で透明テープを重ねる必要があったか。不審に思いゆ~っくり丁寧に剥がすと……どうも封緘シールを一度(誰かが)剥がして開梱したっぽい💧 哀れ封緘シールがシワ寄るわ接着力ニブるわで、それをゴマかすために透明テープを貼り直したと見える。
これじゃ封緘シールの意味、ないじゃん。
直接、Amazonレビュー欄にも(抗議の意味で)記したが、検品で開封したんだったら堂々と「検品のため開けました」と ひと言メモ付けて別の封緘シールでも貼ったらいいんだ。ナンか、さもMLMLANT自身が製造出荷してるメーカーみたく装うもんだから、こんな検品ひとつ入れるのにもちまちまゴマかすよーな不審行動を取るよーになるんである。メーカーじゃねえのはバレてんだよ 見苦しいから、姑息な真似はしないで欲しいよね。
購入者を がっかりさせるよーな事実はさらに展開されてく。ぬァんと❕ その上ぶたをひょいと開けてみたらば…… ❕❕❔
目を丸くして言葉を失ったあと、もう笑うしか💧なかった。…ちち、中国スゲえ───っww
いや、こんなんならせめてAmazon箱に入れとくれよなア(爆笑)
MLMLANT(つかMARYANT Inc.)は相当、梱包費用をケチってる。安請負で低品質な製函業者に段ボール箱 納めさせてりゃ、こんなにも"のりづけ"のイイ加減な箱のまま客の元まで届いちまうんである
ところで……ま、ひとまず怒りは置いといて。
冒頭の↑↑ 外箱の画像(の化粧デザイン)で分かる通り、このパッケージは「英語・ドイツ語・フランス語・イタリア語・スペイン語・日本語」の"6言語表示"仕様になってる。当然、内容物である取説も6言語併記だ。
けど、ここでの"日本語"もホームページ同様に単なる機械翻訳なんだな。たとえば、給水栓(キャップ)の締めかた一つとってもこんな読みにくさ。
> 閉じるには: それが完全に固定されるまで、キャップを時計回りに回します。
試しにウェブ上のテキスト翻訳エンジン(Google翻訳と百度翻訳)に同じ英文を打ち込んでみたが、
どうも上記の取説にある文章とは、どちらとも合致しない。というか、取説の訳文が一番「意味ワカりにい」💧💧
いきなり「それが」と始められても「どれが?」って日本人なら思う。最後まで読まないと「それ=キャップ」と読み取れないのは、きょうびの翻訳エンジンなら出てこないほど低レベルの和訳……いったい全体、MARYANT Inc.のスタッフは「どんな機械翻訳を用いて」この操作マニュアルを出稿したのか。謎っちゃー、謎である。
謎ついでに、もうひとつ。それは本商品の電源コード(← 本体からは抜けない)に関してだ。
これまでにも何度か中国製の格安家電を買ってきたが、それらの電源コードは決まってナヨナヨしてて気持ち細く、耐久性に不安のあるモノばかりだった。ところが、今回の場合は違う。太さ硬さに頑丈そうなやつ↓ が採用されてて、なかなか頼り甲斐がありそうだ。ただ……コード側面に刻まれた英字の製造社名が、
“ニュークリア”とは少々、オドロオドロしい。核施設ご用達の❔専業メーカーかとも訝って調べたが、現地中国語の社名は『锦婷线缆(ジンティン・ケーブル)有限公司』となってて、どこにも『核』を意味する漢字は無いのだな(謎)
寧波(ニンポー)市に本社が在る「各種電源コートのTOPブランド」メーカー、ってだけでしかない。
ただま、得意分野のケーブル品目には「防曝ケーブル」との記載も混じってた。となると「放射能にも強い」、というイメージを社名の英表記に「ノリで加えた❔」くらいの理由しか考えつかないのだが……もしそうだとしたら、この会社。その道のリーディングカンパニーを標榜しつつ、ネーミングの「品質つかセンス」はかなりガサツだ💧
話が脱線し過ぎたので、MARYANT Inc.に戻そう。
この販売主から商品到着後、わたしに(Amazon経由で)送られてきたメールの内容がまたケッサク🎵だったんで紹介しとく。特に、オレンジ枠で囲った部分に注目されたし。
いかがだろう❔
これ、真冬の2月に発信されてきたんだぜ❔ かすかに秋の気配とか残暑厳しいとか、ちょっとナニ言ってんのか分かんない。
でもって「エリックです」で書き出してんのに、結びが「佐藤 薫」ってww んじゃ「エリック」はミドルネームかよ、笑えるわあ…❕www
だし、こんだけ慇懃ご丁寧な文体のなかに、唐突に「~ 可能です^^ 」とフェイスマーク入れてくる違和感💧
トドメにゃ「遠慮なく当店サポート窓口まで」と偉そに啖呵を切っときながら、だよ。その肝心の「サポート窓口」とやらの記載が一切ないんだわ。どこ連絡しろって❔❔❔ メールに載ってなきゃ、取説でも参照しろ ってかあ❔
結びに……当記事は2部構成。
つづく後編では「なぜ、こんな幽霊もどきの業者ブランドが生まれるのか」「なぜ中国からは、MLMLANTみたいな謎ブランドが量産されてくるのか」「それじゃ実際に商品を製造してるのは、どこのどいつなのか」クッキリすっきり社名入りで明解にお答えしてゆく。どうぞ 期待されたし🎵 ではまた
=了=
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