すずしろ日誌

介護をテーマにした詩集(じいとんばあ)と、天然な母を題材にしたエッセイ(うちのキヨちゃん)です。ひとりごとも・・・。

甥っ子の結婚式

2014-09-28 22:56:30 | ひとりごと
 今日は甥っ子の結婚式だった。キヨちゃんの事などで練習に行けないので、着物は先生に着付けてもらった。気に行って随分前に仕立てた着物だが、ようやく日の目を見た。
 甥っ子は、「たわしのナナちゃん」の若い叔父さん、つまりナナちゃんのお父さんの弟なのだが、小さいころから知っているだけに何だか感慨深かった。
 それでも、女の子じゃないし、いくら私でも今回は泣くような事は無いだろうと高をくくっていたら、大きな間違いだった。
 初め集合写真の時、可愛いお嫁さんと凛々しい姿になった甥っ子には笑顔で話し出来た。
 「可愛い子ね。」
と言うと、
 「俺には勿体ないくらいの子じゃ。」
と照れもせずに言うので、嬉しくなった。
 それから、式の前に二人の成長記録のDVDを見せられたのだが、これにまずやられた。一枚目の写真は亡くなった父親との思い出の写真だった。
 彼のお父さんは私が小学生のころに、姉の所に養子に来てくれた。優しくて大好きなお兄ちゃんで、家の父の事も良くしてくれた。
 お兄ちゃんが亡くなったのはナナちゃんがまだかなり小さい頃だった。だから子供たちもお姉ちゃんも、若くして大黒柱を失ったことになる。そんな優しいお兄ちゃんとの写真を見ただけで、ああ、こんな日を見たかったろうと思うと涙があふれた。
 そして、ナナちゃんのテーブルにはそのお兄ちゃん(つまりナナちゃんのお爺ちゃん)の写真が・・・。家族の優しさが溢れていて嬉しかった。
 次にやられたのはケーキ入刀である。ここでサプライズで兄夫婦に一緒にケーキカットをして欲しいと言い出したのだ。兄夫婦・・・つまりナナちゃんの両親である。
 実はナナちゃんの両親はとても若くして結婚したので、結婚式をしていない。そんな兄夫婦を気遣っての事だろう。
 若い二人のその優しさが嬉しく、また出来なかったケーキカットをしている夫婦を見ていると、色んな思いがこみ上げて来て、涙があふれた。
 さらに、ナナちゃんママに、
 「良かったね。」
と声をかけた時、
 「すず姉ちゃん泣っきょったって・・・。」
とナナちゃんママが言うので、
 「だって嬉しくて・・・。」
そう言うと、今度は涙が止まらなくなった。私が泣くものだからナナちゃんママが泣き、ナナちゃんも泣いた。
 そして、甥っ子。兄弟の中でも一番大人しく物腰の柔らかい子である。そして彼の亡くなったお爺ちゃん、つまり私の実の父に一番似ているのも彼である。朴訥として真面目で、でも芯はしっかりしている。
 女の子から見たら、多分頼りないのじゃないか、物足りないのじゃないか・・・と叔母心は心配だったが、彼の良さを見抜いてくれた、しっかり者のお嫁さんが来てくれて、本当に良かった。
 幸せになって欲しい。そして素敵な家庭を築いて欲しい。きっと爺ちゃんもお父さんも、ひいばあちゃんも、天国で喜んでる。

     

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コメント (2)
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