竹とんぼ

家族のエールに励まされて投句や句会での結果に一喜一憂
自得の100句が生涯目標です

海原を共に眺めん赤とんぼ 須藤火珠男

2020-08-22 | 今日の季語


海原を共に眺めん赤とんぼ 須藤火珠男

作者は海原に何をみているのだろう
望郷の海か
来し方の邂逅と別離のワンシーンかも知れない
海を赤とんぼと一緒に見ようと独白が重い
(小林たけし)



【赤蜻蛉】 あかとんぼ
◇「秋茜」(あきあかね) ◇「深山茜」(みやまあかね)
小形で体色が赤みを帯びた蜻蛉の俗称。雄は赤色、雌は黄褐色である。秋空に群れる赤蜻蛉の姿は、秋の涼気を誘う。爽やかな秋の象徴といえる。

例句 作者

生きて仰ぐ空の高さよ赤蜻蛉 夏目漱石
石の上置かれたやうに赤とんぼ 窪田せつこ
秋あかね爆弾持たない身軽さで 伊藤眞一
経上ぐる掌に吸ひつきぬ赤蜻蛉 佐藤映二
耳打ちを面白がって 赤とんぼ 玉置浩子
肩に来て人懐かしや赤蜻蛉 夏目漱石
赤とんぼじっとしたまま明日どうする 風天
赤とんぼみな母探すごとくゆく 細谷源二
赤とんぼ一人を拾う山のバス 鈴木世記
赤とんぼ今日はどの指停めようか 針ヶ谷久枝
赤とんぼ列車待つ間の無人駅 多田英治