竹とんぼ

家族のエールに励まされて投句や句会での結果に一喜一憂
自得の100句が生涯目標です

露草も露の力の花ひらく 飯田龍太

2020-08-30 | 今日の季語


露草も露の力の花ひらく 飯田龍太

秋色ふかい一句だ
まだ残暑のきつい日常だが
朝の空気は秋がきていることを感じさせてくれる
かたわらの露草
花には露が零れそうだ
そうかこの露のちからで花は咲いたのだ
朝露はどの花をも咲かす力があるのだと知る
(小林たけし)


【露草】 つゆくさ
◇「螢草」(ほたるぐさ) ◇「月草」(つきくさ) ◇「青花」(あおばな) ◇「うつし花」
ツユクサ科の一年草。路傍に生え、柔らかく地に伏しやすい。秋、蛤形の緑色の苞葉の間から青色の花を開く。月光を浴びて咲くので月草とも。

例句 作者

露草や飯噴くまでの門歩き 杉田久女
百年計画露草は雨降る単位 小野裕三
薄明とセシウムを負い露草よ 曾根毅
露草に濡れてまた泣く隣の子 奥山甲子男
露草のつゆの色こそ朝の夢 鳴戸奈菜
露草の露を歩みの一歩とす 山下廣
露草やにはとり水を噛んで飲む 西野草几
露草や色なき水の色もらう 川崎益太郎