竹とんぼ

家族のエールに励まされて投句や句会での結果に一喜一憂
自得の100句が生涯目標です

ひたすらに赤し颱風前の薔薇 桂信子

2020-08-27 | 今日の季語


ひたすらに赤し颱風前の薔薇 桂信子

空はどす黒く風もなまぬく強くなってきている
庭の薔薇は咲いて間がない
その真紅の薔薇がふるえている
その見事な赤色がより赤くみえるのが不思議
作者はこんなところを詠んだのか
(小林たけし)


【颱風】 たいふう
◇「台風」
熱帯性低気圧の発達したもので、大きな空気の渦巻きである。南洋や南シナ海に発生し、北上して日本列島やアジア東部を襲う。夏から秋にかけて多く発生するが、台風が過ぎれば、あとは秋晴れの好天となる。

例句 作者

不夜城を見て颱風のいきいきす 佐野笑子
九州で台風なぜか右折する 平瀬元
人の眸の細く鋭し颱風後 桂信子
人生の台風圏に今入りし 高浜虚子
台風が逸れて肉屋に肉並ぶ 伴場とく子
台風が過ぎ去り魚に成り切った 堀節誉
台風すぐ沖にいて家並みの灯 服部修一
台風にゐて東京に出口なし 佐分靖子
台風に目ありピエロに泪あり
花谷清