仕組みとアプローチ － 大分県の土砂崩れを考える 熊本地震も含めて何故４月や５月なのか

　今月１１日に発生した大分県の土砂崩れですが、実は去年５月２３日にサブタイトル「大分県の地割れ発生　そして過去の地滑り　一体今後何が起きるのか？」でも関連した事を記事にしたのですがここでこう書きました。

「仮に地滑りが発生する前兆だったとしても、横ずれ地殻変動と関係する場合もあれば、関係しない場合もあるかと思われます。
　関係する場合としれ考えられるのは、熊本や周辺地域の地震や薩摩半島西方沖地震と同様の横ずれ地殻変動によるもの、そして直接は関係しなくてもこの横ずれ地殻変動によって地下水脈に変化が生じ、地滑りを生じやすい状況に変化した場合が考えられます。」
　
　仮に両者の件共に地下水脈が関連していたと言う場合、これで２件目となります。
　そして去年の地滑りは５月、今回の土砂崩れは４月、つまり春になって雨量が多くなる事が多く、しかも地表面や雨水の温度が上昇する時期でもあります。
　これがどこまで影響したのか、と言うのは現在の所わかっていませんが、可能性としてはゼロではないと考えています。
　大分県と言うと別府温泉など地下水が豊富でかつ地熱も高いエリアが多い、そして２０１６年の熊本地震（これも４月という春）による横ずれなどの地殻変動、そしてその後の阿蘇山噴火など、大分県から近接エリアの地殻変動や地殻ストレスの分布変化、火山性活動による地殻温度変化やそれによる地殻の膨張などが可能性としてゼロでは無く、それが地下水脈のルートや量、温度などの変化に結びつき、更には地下水の温度変化で体積膨張なども想定できなくは有りません。
　元々いずれは地滑りや土砂崩れが発生する所へ、こうした多くの要素の合算で地下水脈が影響してより早くこうした災害が発生してしまった、と言う事は仮説として考えておき、今後検証して行くのも災害防止にも繋がるとは考えておいて良いかと思います。
　では「比較的簡単に出来る事には何が有るのか？」と言うと、例えば井戸水、湧き水など地下水脈関係の水の水位や水量、温度、濁りや成分変化、地殻変動、地温の変化などのデータ収集と分析あたりではないかと個人的には考えています。