前回記事の続きです。
務安国際空港で発生した旅客機事故で亡くなった乗客の方が家族に連絡していたメッセージで気になる事が有りました。
それは、『航空機に問題が生じた。鳥が翼に挟まり、着陸ができない』との内容です。
バードストライクと言うと殆どは鳥がエンジンに吸い込まれてエンジンに不具合が起きる、と言うイメージになりがちですが、鳥がエンジン以外の例えばフラップとかスラットなど油圧で動作する機器に挟まってしまった場合、或いはそれらの機器に衝突して機器が変形するなどの不具合が発生したにもかかわらず、航空機が飛行、離着陸しようとそれら油圧で制御動作するアクチュエータを動作させようとしたらどうなるのか?と言う点について、可能ならばですが情報を得たい気がします。
何故かと言うと、それら油圧で制御動作する機器が変形や挟まりなどの機器動作妨害により操縦システムの目標とする動作を達成できない場合、果たしてどうなるのか?が気になるからです。
普通だと「何かの妨害が発生しているのでとりあえずそのアクチュエーターへの油圧制御は停止する」と言う考え方になるのかも知れませんが、しかしそれでは着陸できない、或いは着陸できないと言う程ではないが操作性が落ちるので何度かまでは試す、と言う流れになるのか? それとも再チャレンジはできないようにそのアクチュエーター単独だけ除外できるようになっているのか? 或いはそのアクチュエーターだけでなくいくつかのまとまりで一括で除外されるのか?
仮に「何度かまでは試す、と言う流れ」の場合、と言う仮定に過ぎませんが、引っ掛かっているアクチュエータを無理に何度も動かそうとする事にもしなるのならば、ですがアクチュエータの油圧関連以外だけが破損して油圧関連だけは保護されて油圧システムの油が漏れる事は無いようにできているのか?それとも油圧関連部分の方がダメージを受けて油が漏れてしまうのか?
更に油圧システムがその破損した油漏れ箇所だけを除外できるように各所に遮断弁がついているのか、それとも多数ある油圧系統に全て別々に遮断弁をつけてしまうとそれでは機体が重くなってしまうので、いくつかを一組としてまとめ、そこに遮断弁をつけているのか?
このあたりがどうなっているのか、については航空専門家でもない調べ切れるかどうか、わかりません。
乗員が2名生存している事やフライトレコーダの解析などがもし進めばある程度の状況はわかってくるのかどうか、いずれにしても今後の事故防止に役立つ何かが得られれば、とは思っています。