武内 ヒロク二

このブログは、武内ヒロクニの絵の紹介や、家での出来事を妻が語ります。
日々、徒然。

「僕と猫とどっちが大切なの」?

2009-11-18 14:52:14 | Weblog

異才の画家武内ヒロク二とスコテッシホールドと日本猫のミックスのジルとどちらを選ぶか?

台風と共に猫が増えた。
その猫ちゃんは台風が来た為、家に入れてしまった。寒さと雨に打たれ、随分弱っていた。布でくるんで暖かくして、餌をあげると少し元気になってきた。そうしたら、下痢をしていてあちこちにウンチをする。ヒロク二さんからの苦情でなんとかしなくてはいかんと思い医者に連れて行った。獣医さんからは、体が弱るとわく虫がお腹に湧いているそうで命も危なかったそう。診療に呼ばれた時「松村 ジルちゃんどうぞ」と言われた時の変な気持ち。飼うとか飼わない以前に、病気みたいだから連れて行っただけで、「責任まだ負っていないのよ~」と言い訳があった。ジルという名前も仮定であった。再び、「松村 ジルちゃんのお薬です」と言われて薬を受け取り、帰途になんとなく嫌な予感が。

その後、ジルちゃんは、お腹の調子もよくなり元気になった。貰い手も決まり、元気で安心して渡せるなと思っていた所、キャンセルの電話が・・・。その後、ヒロク二さんと家で飼うのか公園行きかと行きつ戻りつした挙句、ヒロク二さんのお許しが出て飼うことになったのです。しかし、ジルは何故かヒロク二さんのアトリエで粗相をするのである。それも、ウンチの。どうやら、小さくなった色鉛筆を入れている箱が、猫にとってはトイレそのものらしい。ヒロク二さんの烈火のごとき怒りが、毎日爆発。とっても臭いウンチを色鉛筆から剥がし色鉛筆を洗って拭く。その上、ヒロク二センセイの色鉛筆は水性色鉛筆なのだ。水で洗うと溶けるのです。烈火の如き怒りはジルに向けられ、はたきの棒でひっぱたこうとする。また、逃げ足の早い猫でどぶねずみのようにはしこく、手をすりぬけていく。ヒロク二さんは、寝ている猫めがけて拳固をふりかざそうとするのを庇ったら、あざが出来てしまった。しばらくしてから
「僕と猫とどっちが大切なの?」ときた。よくあるセリフだが「仕事とわたしがどっちが大切なの?」という言葉が同時に浮かび、ヒエ~なんだそれは?と思いとても疲れた。「猫と出て行け!!」とも言う。かつての奥様が猫を6匹飼っていたらしくその過去と今をごっちゃごちゃにして、わたしに怒りをぶつける。その上、言い出したら長い、頭がクラクラする。そして、その質問に決着をつけた。
「猫」
今度は「猫と出て行け!!」ときた。こうなったらわたしも負けていられない。「出て行けと言うけれど、この家の世帯主はわたしなの。出て行きたくても出て行けないんです。出るならあなたの方よ」そうしたら、考えてるのだ。ヒロク二さんの頭の中は、「どの女の所へ行こうか・・・」と女性の顔でも浮かんでいるのかもしれないと思いフフフと可笑しくなった。ヒロク二さんには、温かい3度の食事、温かい部屋、温かい言葉をかけてるのだ。そんな快適さから出る理由があるかしら?猫だって家出をする時は理由があるらしいよ。散々、怒り散らしてヒロク二さんは寝た。

ヒロク二さんが寝静まった頃、ジルを捕まえてじーと目を見ながら言った。「ジルくん、君を守ってあげるけど、これ以上ウンチをしたら動物愛護団体に連れていくからね。それとも、猫汁がいい」と。クリクリと目を見張ってる。「しかし、ヒロク二センセイには疲れたなぁ。ヒロク二さんは疲れるなぁ。ねえ、ジルちゃん」と言って眠りについた。わたしに猫が必要な理由は明確だ。実は、どちらも選べないわたしです。ヒロク二さんごめんなさいね。
ヒロク二さんの怒りも最もなんですけどね。確かにジルちゃんのウンチはとても臭い。わたしも吐き気がするヮ。