武内 ヒロク二

このブログは、武内ヒロクニの絵の紹介や、家での出来事を妻が語ります。
日々、徒然。

夜の植物(色鉛筆作品紹介638)と 読書の秋・白鯨

2021-10-08 12:50:25 | Weblog

秋の陽射しを感じる季節になりました。

伸びる影も長くなり、風には秋の気配。

夜には、涼しい風が吹きます。

陽だまりに包まれたような植物の絵を、アトリエで見つけました。

実物は、ピンク色がもっと鮮やかなのですが、

蛍光色のピンクの色鉛筆と混合にして使っていたようで、

色が薄くて、残念。

ふんわりした絵は、武内の絵では、どちらかというと珍しいので、

つい目がいくようです。

「この絵は、途中なの?」という問いには、

「もう、出来上がっているよ。」と。

「もっと大きい絵を取り上げてくれてもいいのに。」とも言われてしまいました。

葉の一部が、三日月のようにも思え、この植物の形に惹かれました。

夜の植物の様子にも思える。

 

真夜中、ヒロクニさんと明石公園を歩いたことがありますが、

夜の植物は、また違った姿を見せてくれる。

人影の無い(こういう時は、人がいた方が恐怖)公園は、

人ではなく、植物の方が存在感が大きく、植物が主となる。

そして、その声に耳をそばだてるのは人。

暗闇が押し寄せる時間の木々や草は、昼間とはまた違った様相になる。

月からの光りを受け、見上げると木々は黒いシルエットになり、

風に揺れてワサワサと音をたてる。

昼間より、夜の方が植物は雄弁な感じ。

また、夜の植物はすっかり寝ているものもある。

真夜中、どうしても寝れなくて、庭に出たことがあります。

やっぱり、植物のかもし出す雰囲気が昼間とは違うのです。

発散しているものが違う。

そう思いました。

この絵から、そういう静かなエネルギーを感じました。

 

読書の秋。

ヒロクニさんから、「エイブル船長のいく宿屋の名前は、出てきた?」と聞かれました。

「まだ、エイブル船長は登場していないのだけど。そこまで読んでない。」と、答えました。

しばらくして、「メルヴィルの白鯨は、ヒロクニさん読んだの?」と言いました。

「メルヴィルの白鯨は、読んでいるよ。」と。

「確か、その頃はホーソンとかも出てきていたと思うけど。」とも。

その“ホーソン”ってなんじゃ?と思いつつ、初めて、共通の本を読むことになります。

読書傾向が全く違う、ヒロクニさんと私。

呆れるぐらい。

それが、今始めて共通の読書をするわけです。

それは、文中にすでに書いてある、メルヴィルの「白鯨」。

世界の十大小説でもあるし、映画では、グレゴリー・ペックが出演する「白鯨」を観た。

本は、かなりの長編で、描写意外のページも多く、聖書からの引用も多い。

これは、先回のブログで書いた、旧約聖書を読んだためか、

以前より抵抗感は減ったものの、やはり目をパチクリさせつつ読んでいます。

ヒロクニさんは、「ヒューマンなものが流れていていい。」

「素晴らしいよ。」と言う。

期待に胸を膨らませつつ、手にとっています。

主要な登場人物は、話し手である主人公、イシュメエル。

船長のエイハブ。

船長配下で働く3人。

冷静な一等航海士スターバック。

常にパイプを離さない陽気な二等航海士のスタッブ。

高級船員の末席でまじめな三等航海士フラスク。

その他は、いろんな人種が水夫として乗り込んでいる。

巷にあるコーヒー店、“スターバックス”の名前の由来は、

一等航海士のスターバックからきているそうです。

経営者が3人いるので、複数形ということらしい。

時代は、日本で言えば江戸時代。

だから、日本の鎖国のことが出てきます。

アメリカでは、鯨の油がランプとして需要があった時代。

1980年ぐらいか?

主人公のイシュメイルは、旧約聖書のアブラハムの庶子イシュマエルに因み、

エイブル船長のエイブルは、イスラエル王アハブに因んでいるそう。

きっと、聖書での意味も含まれているというか、示唆もありそう。

ワクワクしながら、読み進めていきたいのですが、

筋から外れる文章も多く、けっこう難解な文章の箇所が長く続く。

ヒロクニさんは、「筋と関係ない箇所も多いから、読み飛ばして読むといいと思うよ。」と、

アドバイスしてくれています。

ガルシア・マルケスの「百年の孤独」を読んだ、忍耐力を思い出す。

こちらの本は、最初の四分の一まで読み進めると、

後は面白くて止まらないとなる本なのですが、

「白鯨」はどうなのでしょうか?

今は、五分の一で、まだ読み辛いと思いつつ読んでいます。

ヒロクニさんから、読んでいると、

「あんまり、女性が好んで読む本ではないのに珍しい人だね。」と。

そうなのか?

私は、男のロマンも好きなのです。

だから、不都合があっても、ヒロクニさんと一緒にいるのに。

「そんなことも分らんのかぇ。」と、ヒロクニさんの口調になるのでした。

 

そんな日の秋の庭。

↑秋は準備が多く、花が少なくなります。今年は周明菊が勢いよく咲いています。

 

↑こちらは、里芋。“八つ頭”という種類。

10月下旬頃に収穫します。

この赤い茎は“ずいき”として食べた残りを、

“芋がら”にするつもり。

祖母がよくしていたのを思い出しつつ、乾燥させ保存食にします。

子供の頃、“芋がら”を食べた感想は、

「見た目は怖いけど、食べると意外といける。」でした。

兄弟で、「あの鍋を開けた時の絶望・・・・、でも意外と美味しいからびっくりする。」と、

言い合ったのが思い出す。

茶色い麩が浮いているような感じが、子供には絶望でしかなかったのです。

ヒロクニさんは、初めて食べることになると思うので、どうなることか。

楽しみ。

↑キャベツの苗を植えました。

陽のあたるところへ移動させつつ育てようと、鉢に植えました。

青虫にやられています。

↑イタリアンパセリについていた、アゲハ蝶の幼虫。

みかんの木の方へ持って行きました。

みかんの葉が、アゲハ蝶は好きらしく、

庭では、アゲハ蝶がよく舞っています。

油断大敵で、虫の点検を怠ると、あっという間に葉が食べられています。

 

 

 

 

 

 

 

 

コメント (2)
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