ゴーヤチャンプルの巻

毎日新聞夕刊（東京都内版）2006年9月5日（火）掲載のえ

ゴーヤの味は、とても苦い。子供の頃は、ビールが苦かったように、ゴーヤも苦かった。その苦味がおいしくなったら大人の仲間入り。

女優の国仲涼子さんが帰省した時に食べるのは、おばあの作る「ゴーヤチャンプル」。沖縄の女は、お料理をおばあちゃんから教わることがとても多く、沖縄ではどこでも、おばあちゃんが一家の柱と語ります。

ヒロク二さんは幼少は、奄美大島近くの徳之島生まれ。子供の頃ゴーヤチャンプルを食べた思い出があるんじゃないかと思い聞いてみた。「ゴーヤチャンプルは、あまり食べなかったねぇ。沖縄の食べ物じゃない？」と以外な返事。沖縄と徳之島では随分距離があるような返事なのだ。沖縄は、別なものとして捉えている。現在とヒロク二さんの幼少の頃の話では、船に乗って島から島への頃で、島文化という共通点はあるが、沖縄は特別な存在のようだ。
　ヒロク二さんと、一度香港に旅行に行ったことがある。海沿いの仏像を見に行った時、ヒロク二さんが胸を締め付けられるようになり海の深さに恐怖心が起こったと話してくれた事があり、随分大げさに何度もその話をするのを聞いた。その時はふう～んと聞いていたが、実は、沖縄の島々の海は、東シナ海で、香港の海もまた、東シナ海だということに気がついた。ヒロク二さんの遺伝子の中に、くっきりと東シナ海が刻み込まれているのかもしれない。ポップな作品の中に、島唄のような、郷愁や哀惜の念を感じるのです。それは、香港のようなアジアの匂いとは、違うものなのです。



最近食べたゴーヤチャンプル。
脂の少ない豚肉と、卵、蘇鉄（そてつ）の味噌で味付けがしてある。
あっさりしていて、味噌の甘みがちょうど良かった。
サービスで頂きました。ごちそうさま。ありがとうございます。

よく考えるとわたしもおばーさんの要素があり、もしかしたら大黒柱かも？と思う時がある。そんな女性は、現在もたくさんいると思っている。若くても、おばさんでも、おばーさんでも、素敵な大黒柱の女性達、がんばろうね！！そして、おじーさんもがんばろうね。