
「もう疲れたのよ。わたし」

「そうね、頭くるわね。でも、いいじゃないの、あんたなんか」
「ちょっと、馬鹿にしないでよ。一万や二万の金じゃないのよ。八百万よ、もう」
「この間さ、あの人から電話があってさ、近くに朝エステができたから行ってみない? だって言うのよ。あたし、なに言ってるのよ。あんた、金返してから言ってよ、って言ってやったわよ。」

「ふふ、ノーテンキね。あたしさ、彼女にさっき電話したらさ、最初呼び出し音が鳴ってたのに、五回くらいでプツンって切れちゃった。ひどいわー」

どうも、先ほどから大きな声を出して、みんなに聞こえよがしに言ってるとしか思えないおばさん二人が、私の前の席にいた。
どうも、金貸しのおばさんのようだった。しかし素人のようである。
ただ、八百万というのは一体どんな金? と訊いてみたくなった。
さて、今日は寒くて強風が吹いてるがテニスに行こう、これから。
で、夕方は私はキックに行く。

うちのは、夜、あ~~ら奥様の飲み会

えー、っと言ったら、じゃ、カレー作っておくわ、という。
じゃ、それでいいや、と手を打つ。
