「もしも、あの時に戻ることができたら…」という、誰もが抱く後悔の思いを描いてベストセラーとなった川口俊和の小説を映画化。タイムトラベルという、あり得ない現象を描いているのだから、妙な設定についてとやかく言う気は全くない。そこを論じたらこうした話は初めから成立しなくなるからだ。逆に、よくこんな設定を考えたものだと感じた。
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/35/6e/ead252b09917e093db6de8ec4ea60bc9.jpg)
とある街の喫茶店の“ある席”に座ると、望んだ通りの過去に戻ることができるという。ただし、そこには「過去に戻って、何をしても、現実は変わらない」「過去に戻れるのは、コーヒーをカップに注いでから、そのコーヒーが冷めてしまうまでの間だけ」など、幾つかのルールがあった。
客にコーヒーをそそぐ時田数(有村架純)を狂言回しに、四つのエピソードが登場する。中でも、若年性認知症を患った妻(薬師丸ひろ子)と、彼女を優しく見守る夫(松重豊)の話は、2人の熟練の演技力も相まって心にしみる。
それ以外は、残念ながら取って付けたような話という印象を受けたが、ほんの短い時間の出来事でも、人生をいい方向に変えることはできる、という全体のメッセージは伝わってきた。ただし“4回泣ける”といううたい文句は要らないと思う。最初から「泣くぞ」と心構えをしながら映画を見たら、面白くないではないか。
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とある街の喫茶店の“ある席”に座ると、望んだ通りの過去に戻ることができるという。ただし、そこには「過去に戻って、何をしても、現実は変わらない」「過去に戻れるのは、コーヒーをカップに注いでから、そのコーヒーが冷めてしまうまでの間だけ」など、幾つかのルールがあった。
客にコーヒーをそそぐ時田数(有村架純)を狂言回しに、四つのエピソードが登場する。中でも、若年性認知症を患った妻(薬師丸ひろ子)と、彼女を優しく見守る夫(松重豊)の話は、2人の熟練の演技力も相まって心にしみる。
それ以外は、残念ながら取って付けたような話という印象を受けたが、ほんの短い時間の出来事でも、人生をいい方向に変えることはできる、という全体のメッセージは伝わってきた。ただし“4回泣ける”といううたい文句は要らないと思う。最初から「泣くぞ」と心構えをしながら映画を見たら、面白くないではないか。