『あしたのジョー』(11)(2011.2.13.市川コルトンプラザ)
俳優が肉体を駆使する素晴らしさ
名作漫画の2度目の実写映画化。白木葉子(香里奈)をドヤ街出身にしたり、ウルフ金串を白木ジム所属のボクサーにするなど、あまり意味のない改変はあったものの、CGを多用したスポーツ映画『ピンポン』(02)で名をはせた曽利文彦監督が、今回は極力CGに頼らず、俳優の肉体を駆使することに徹した点に拍手を送りたい。『イップ・マン 葉問』(10)のドニー・イェンもそうだが、やはり人は、生身の肉体から繰り出される技や力に感動するのだ。
ジョー役の山下智久も頑張ってはいたが、伊勢谷友介の力石徹と香川照之の丹下段平がすご過ぎた。だが、もしこの後、カーロス・リベラ、金竜飛、そしてホセ・メンドーサとの対戦へと映画が続いていくならば、山下の成長が期待できる。
【今の一言】今や、この映画のジョーも力石も葉子もスキャンダルまみれか。この映画の、伊勢谷の鍛え抜いた肉体に嘘はなかったと思いたい。
伊勢谷友介容疑者、現行犯逮捕 大麻取締法違反の疑い
https://tvfan.kyodo.co.jp/news/topics/1241319