田中雄二の「映画の王様」

映画のことなら何でも書く

『レオン』

2020-09-11 07:35:27 | ブラウン管の映画館

『レオン』(94)(1996.11.)

 話題のリュック・ベッソン監督作を、遅まきながらテレビで見た。 

 ジャン・レノ演じる一匹狼の殺し屋レオンとナタリー・ポートマン演じる少女マチルダとの、あたかも道行きのような愛の姿は、『シベールの日曜日』(62)をほうふつとさせ、『グロリア』(80)の逆パターンのようでもあり、なかなか面白かった。

 ところが、ゲイリー・オールドマン(うまいんだけど…)の悪徳警官を絡ませるとちょっと話が違ってくる。そのため、手放しでは乗り切れないところがあったのが残念だった。

 ところで、この映画のキーとなる小道具は、レオンが大事にし、マチルダが引き継いだ鉢植えなのだが、ローレンス・カスダンの『フレンチ・キス』(95)で、ケビン・クラインが大事にしてフランスに持ち帰った葡萄の苗は、この映画に対するパロディだったのでは? などと思ってしまった。

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『ネバダ・スミス』

2020-09-11 07:12:41 | ブラウン管の映画館

『ネバダ・スミス』(66)(1974.3.1.ゴールデン洋画劇場)

 白人の父と先住民の母との間に生まれた青年マックス(スティーブ・マックィーン)は、ある日、3人の悪党(カール・マルデン、マーティン・ランドー、アーサー・ケネディ)に両親を殺され、一味を追って復讐の旅に出る。

 世間知らずのマックスだが、途中で知り合った鉄砲鍛冶屋のコード(ブライアン・キース)に銃の扱いや世渡り術を教えられ、犯人たちを一人ずつ追いつめていく。

 『大いなる野望』(64)でアラン・ラッドが演じたネバダ・スミスの前半生を描く。ラッドの死で、代わりにマックィーンが演じた形になったが、結果的に彼の代表作の一つとなった。

 監督はヘンリー・ハサウェイ、印象的な音楽はアルフレッド・ニューマン。ナイフ、泥水、銃と三種三様の闘い方がユニーク。悪役の3人はもちろん、銃の指南役のキースがいい味を出している。

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