田中雄二の「映画の王様」

映画のことなら何でも書く

『バック・トゥ・ザ・フューチャーPART2』吹き替え版

2020-09-28 09:55:39 | 映画いろいろ

 取材の準備で、久しぶりに『バック・トゥ・ザ・フューチャーPART2』(89)の吹き替え版を見た。

 オリジナルと『PART3』に比べると、この『PART2』の出来はよくないと思うのだが、今回は、この映画が、1と3(始めと終わり)を結び付けるブリッジ(間奏)の役割を果たしていることに改めて気付いた。これは『スター・ウォーズ/帝国の逆襲』(80)同様、損な役回りなのだが、三部作としてはなくてはならない重要なパートなのだ。

 加えて、『PART2』には、オリジナルで描かれた1955年の出来事を、別角度から見るという楽しみがあったことも再確認した。そして、2015年のビフ(トーマス・F・ウィルソン)のモデルは大統領になる前のドナルド・トランプだったのだ。

『バック・トゥ・ザ・フューチャーPART2』
https://blog.goo.ne.jp/tanar61/e/8020282a7a9a09984f59dd6273254015

今夜は『バック・トゥ・ザ・フューチャーPART2』
https://blog.goo.ne.jp/tanar61/e/e27f1f97e3d428828b0ec6b7346f6810

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『相撲道~サムライを継ぐ者たち~』

2020-09-28 09:22:35 | 新作映画を見てみた

『相撲道~サムライを継ぐ者たち~』

 大相撲秋場所は、関脇の正代が初優勝し、大関昇進を決めた。そんな中、元小結・両国の境川部屋と元関脇・安芸乃島の高田川部屋を半年間密着取材したこのドキュメンタリー映画を見た。
 
 境川部屋には先に引退した元大関の豪栄道のほか、妙義龍、佐田の海、豊響、高田川部屋には竜電、輝らが所属している。彼ら一人一人の話を聞き、その人となりや相撲っぷりを見ると、思わず応援したくなった。

 自分は、以前に比べると、相撲熱は冷めているのだが、この映画を見た後は、思わず彼らの取組に注目し、高田川部屋では新型コロナウイルス感染者が出たが、その後どうなったのかを心配して調べたてみたりもした。

 力士は、必ず出身地とともに語られ、ある意味故郷を背負った存在だから、同郷の者に肩入れするのは当然だが、こうして何らかのきっかけで、ある力士に対して思い入れが生じる場合もあるのだ。

 その意味では、この映画は当を得ているとも言えるのだが、取材対象が二つの部屋とその所属力士に絞られているから、相撲の魅力の一端を捉えただけ、という物足りなさも感じる。言い換えれば、部屋や力士の数だけ別々のドキュメンタリーを作ることもできるということだ。

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『ザ・シークレット・サービス』

2020-09-28 07:00:02 | ブラウン管の映画館
『ザ・シークレット・サービス』(93)(1993.10.25.日劇プラザ)
 
 
 かつて、ケネディ大統領を守ることができなかったことがトラウマになっているベテランのシークレットサービス(クリント・ストウッド)と、現職の大統領暗殺を目論む殺し屋(ジョン・マルコビッチ)との対決を描く。監督はウォルフガング・ペーターゼン。
 
 『許されざる者』(92)という集大成のような映画を作り、それが広く受け入れられ、評価されたことで、イーストウッドは心の余裕を手に入れたに違いない。そう思わされるような、他流試合のような出演映画である。
 
 もっとも、それは、これまでイーストウッドという俳優兼監督が感じさせたイメージに比べて、という意味であって、映画そのものの出来は、大統領暗殺という題材の割には、いささか緊張感に欠けたものだった。
 
 イーストウッド演じるシークレットサービスと、怪優マルコビッチ演じる元CIAの暗殺者は、対立しているように見えて、実はアメリカの歪みが作り出した似た者同士という点では、アメリカの縮図を描いているとも言えるのだが、ドイツ出身のペーターゼンには、その根の深い部分までは描き切れなかったのが残念だ。
 
 何しろ、ペーターゼンと言えば、あの緊張感あふれる『Uボート』(81)を撮った監督なのだ。それなのに、結局は、アクション+ロマンス(確かにレネ・ルッソは魅力的だが…)+社会性と、盛り込み過ぎた結果、どれもいま一つになるというハリウッドの罠にはまってしまった感がある。つまりは雇われ監督のつらさが見え隠れしてしまうのだ。彼のように、自国で成功してハリウッドに渡る監督は多いが、果たしてそれはいいことなのかと考えさせられてしまう。
 
 ただ、アメリカにとってのケネディ暗殺事件は、いまだに相当なトラウマとして残っていることを改めて知らされた映画であったことだけは確かだ。
 
  
 
  
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