田中雄二の「映画の王様」

映画のことなら何でも書く

「土曜プレミアム」『マッドマックス 怒りのデス・ロード』

2020-09-12 09:30:13 | ブラウン管の映画館

今日の「土曜プレミアム」(フジテレビ)は『マッドマックス 怒りのデス・ロード』(15)。もう5年前なのか…。

【ほぼ週刊映画コラム】『マッドマックス 怒りのデス・ロード』
https://blog.goo.ne.jp/tanar61/e/fe1edecc36670284d7f31a7f2cc013ba

コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

『ラストブラックマン・イン・サンフランシスコ』

2020-09-12 08:28:55 | 新作映画を見てみた

『ラストブラックマン・イン・サンフランシスコ』(2020.9.9.オンライン試写)

 サンフランシスコに生まれ育った黒人のジミー(ジミー・フェイルズ)は、祖父が建て、幼い頃に家族と暮らした、高級住宅街にあるビクトリアン形式の家を愛していた。

 ある日、その家が売りに出されたことを知ったジミーは、そこに再び住むために奔走する。そんなジミーの思いを、親友のモント(ジョナサン・メジャース)は静かに支えるが、やがて彼らはある真実を知ることになる。

 変貌するサンフランシスコを舞台に、ひたすら家=ホームにこだわる一人の黒人青年の姿を通して、移民やマイノリティの問題、都市開発によって取り残された人々の姿を描く。かつてスコット・マッケンジーが歌った「花のサンフランシスコ」が象徴的に歌われる。

 この映画は、『ムーンライト』(16)を製作した映画スタジオ「A24」とブラッド・ピットが率いる「プランB」が再びタッグを組んだもので、監督・脚本は、これがデビュー作のジョー・タルボット。ストーリーはタルボットと主演のフェイルズが実際に体験したことを題材にしたものだという。

 タルボットは、映画の根本について「多くの財産は持たなくても、かけがえのない友がいて、心の中には小さいけれど守りたい大切なものを持っている。それだけで人生はそう悪くないはずだ」と語っている。

 そんなこの映画は、サンダンス映画祭で監督賞ほかを受賞するなど、すこぶる評判がいいのだが、ジミーとモントの関係性や、彼らに絡む人々に関する説明が不足しているので困惑させられるところがある。どうもストレートではなく、ニュアンスや詩的な部分で勝負している節がある。

 また、こちらはサンフランシスコの変化や住宅事情などはよく分からないから、ジミーの思いも唐突なものに見えてしまう。だから、見終わった後で、もやもやした気持ちが残ることになる。というわけで、『ムーンライト』同様、好みは分かれるのではないか、という気がした。

コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする