『太陽の中の対決』(67)
幼い頃、アパッチにさらわれ、育てられた白人ジョン・ラッセル(ポール・ニューマン)は、養父から遺産としてもらった家を売り払い、新天地を目指す。ところが、同じ駅馬車に乗り合わせた客の大金を狙って5人のガンマンが襲撃。ジョンは悪人たちと対決するが…。
原作は、数々の作品が映画化されているエルモア・レナードの小説『オンブレ』。監督は、ニューマンと何度もコンビを組んだマーティン・リット。フレドリック・マーチ、リチャード・ブーン、マーティン・バルサム、ダイアン・シレント、バーバラ・ラッシュら、くせ者たちが脇を固めている。
実はニューマンは結構西部劇に出ているのだが、そのどれもが西部劇としては異色作だと言える。
『左きゝの拳銃』(58)では、屈折したビリー・ザ・キッド、『羅生門』(50)を翻案した『暴行』(64)では『羅生門』で三船敏郎が演じた盗賊役を、『明日に向って撃て!』(69)のコミカルなブッチ・キャディ、女優にうつつを抜かす悪徳判事『ロイ・ビーン』(72)、『ビッグ・アメリカン』(76)のうさんくさいバッファロー・ビル・コーディ、といった具合。