田中雄二の「映画の王様」

映画のことなら何でも書く

ザ・シネマ『ロスト・ワールド/ジュラシック・パーク』

2021-01-10 22:15:11 | ブラウン管の映画館

『ロスト・ワールド/ジュラシック・パーク』(97)(1997.8.7.日比谷映画)

 『ジュラシック・パーク』(93)の続編で、前作に続いてスティーブン・スピルバーグが監督。今回は恐竜が米本土に上陸する。

 ジュラシック・パークをめぐる事件から4年後、調査隊の一員だったマルコム博士(ジェフ・ゴールドブラム)は、ジェラシック・パークの設立者ハモンド(リチャード・アッテンボロー)から呼び出され、恐竜たちの繁殖の調査を依頼される。だが、ハモンドのおいのピーター(アーリス・ハワード)が、恐竜をサンディエゴに移送し、パークを再建する計画を進めていた。

 これまでは、いろいろと文句は言いながらも、正直なところ、心の奥ではスピルバーグを信頼していた。それは、世評はどうあれ、自分にとっては、彼の映画が面白いものだったからにほかならない。

 それ故、『ジュラシック・パーク』の続編を撮ると聞いた時も、「奴らは生きていた」というパターンは必定だとしても、そこそこは面白いものを作ってくれるはずだと思っていたのである。

 ところが、見てみると、前作以上にSFXやCGの技術が向上し、恐竜たちの動きがより鮮やかになってはいるものの、中身の人間ドラマが薄過ぎる。いつものスピルバーグならこんなはずではないのに…、という描写があまりにも多い。

 百歩譲って、この映画は特撮のすごさに驚くだけでいい、と思いたい気もするが、やはり緩々で心のないスピルバーグ映画は、見ていてとても空しくなる。できればこんな姿は見たくなかった。

 SFXやCGが映画に革命をもたらしたことは間違いない。だが、それはあくまでも道具の一つに過ぎない。それなのに、肝心の中身をおろそかにして、道具の素晴らしさや便利さばかりを喜んでいる風潮がいつまで続くのだろうか。

【今の一言】と、20数年前の自分は、随分と憤っているが、今回はそれほどひどくはないのでは…と思えた。これは進化なのか、それとも退化なのか。

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ビデオ通話で西部劇談議『七人の無頼漢』

2021-01-10 16:27:26 | 駅馬車の会 西部劇Zoomミーティング

 今回は、監督バッド・ベティカー、脚本バート・ケネディ、ランドルフ・スコット主演の『七人の無頼漢』(56)。1898年生まれのスコットは、この時58歳。相手役のゲイル・ラッセルと敵役のリー・マービンは、ともに32歳だった。

『七人の無頼漢』『ガンヒルの決斗』
https://blog.goo.ne.jp/tanar61/e/f0ac8bef80ce5154e1369d092126d3e4

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