今回のお題は、先日見直した『ブラボー砦の脱出』(53)。
やっぱりジョン・スタージェスの映画は面白い。彼の西部劇の魅力をまとめると、「サスペンスを狙った手の込んだ構成」「アクション場面の新鮮なテクニック」「登場人物の心理に焦点を置いた演出」ということになるらしい。で、この映画は、返す返すもエリナー・パーカーが美しい。
https://blog.goo.ne.jp/tanar61/e/af6d08766cada36fe01466be1da483ae
今回のお題は、先日見直した『ブラボー砦の脱出』(53)。
やっぱりジョン・スタージェスの映画は面白い。彼の西部劇の魅力をまとめると、「サスペンスを狙った手の込んだ構成」「アクション場面の新鮮なテクニック」「登場人物の心理に焦点を置いた演出」ということになるらしい。で、この映画は、返す返すもエリナー・パーカーが美しい。
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『サマー・オブ・ソウル(あるいは、革命がテレビ放映されなかった時)』(2021.8.19.オンライン試写)
50年前の幻
ウッドストックが開催された1969年の夏、それに呼応するかのように、ニューヨークのハーレムで行われた音楽フェスティバル「ハーレム・カルチュラル・フェスティバル」にスポットを当てたドキュメンタリー。監督は、音楽プロデューサーとしても知られるアミール・“クエストラブ”・トンプソン。
スティービー・ワンダー、B・B・キング、フィフス・ディメンション、スライ&ザ・ファミリー・ストーン、ステイプル・シンガーズ、マヘリア・ジャクソン、グラディス・ナイト&ザ・ピップス、デビッド・ラフィン、ニーナ・シモンら、ブラックミュージックのスターが集結し、ブルース、ソウル、ゴスペル、ポップス、ファンクなど多彩なジャンルの曲を披露する。
69年はアポロ11号が月面着陸した年でもある。それに呼応するかのようなフィフス・ディメンションの「アクエリアス(輝く星座)」、テンプテーションズのラフィンが熱唱する「マイ・ガール」、ファンキーなスライ、ドラムをたたく若き日のスティービー、ナイトやジャクソンの圧倒的な声量、メッセージ性が強いシモン…。それらを見聴きするだけでも十分満足できる。
だが、この映画は、そこに黒人の歴史や文化、思想やファッションを織り込み、政治の季節、ブラックパワーと呼ばれた当時の風潮を浮き彫りにしていく。サンダンス映画祭のドキュメンタリー部門で審査員大賞と観客賞を受賞したのもなるほどと思える内容だ。
そして、この記録映像は、約50年間地下室で埋もれたままになっていたという。今回、50年の時を経てこの映像を初めて見た当時の参加者や観客の証言に時の流れを感じさせられた。中でも、フィフス・ディメンションのマリリン・マックーとビリー・デイビス・ジュニアが、昔の自分たちの姿を感慨深げに見つめるシーンが印象に残った。
『ウッドストック』(70)と2本立てで上映したら、コインの裏表を見るようで面白いかもしれないと思った。