硝子戸の外へ。

優しい世界になるようにと、のんびり書き綴っています。

恋物語。 85

2021-08-06 20:09:55 | 日記
何が食べたいか、じゃなくて、何が嬉しいのか、が、今の私には大事。それなら、二人でシェアできれば、一番お金を使わなくて、美味しくて、嬉しいはず。これは間違いない。

「じゃあ、マルゲリータピザ&ちょい盛りポテトフライをシェアして、ドリンクバーを二つていうのはどうかな? 」って、提案すると、加持君は、「遠慮しなくていいよ。お腹減ってるなら、しっかり食べたほうが幸せだよ。」と、言ってくれた。
そんな事言われたら、甘えてしまうよ。でも、お腹を満たす事が目的じゃないから、本当にそれで十分。

「遠慮してるわけじゃないよ。あまり食べれないから、それくらいでいいんだよ。」

「じゃあ、決まりだね。」

私はすぐにボタンを押して店員さんを呼んだ。でも、お昼ごはんをすませたお客さんがレジの前に2組いて、すぐには手が離せない様子。他の店員さんも接客中だ。
加持君は、店員さんが来る間、メニューをじっと見て、何かを考えているみたいで、ちょっと話しかけづらい雰囲気だった。

店員さんがやってくると、加持君は表情をやわらげて、「マルゲリータピザ&ちょい盛りポテトフライと、マンゴーとマスカルポーネクリームのパンケーキと、ドリンクバー二つで。」と、注文した。

突然のパンケーキの追加に驚きながらも、私が、パンケーキ好なのを覚えてくれていたんだと、心の底から感動した。

「ありがとう。」と、お礼を言うと、「パンケーキ美味しそうに食べてる姿が印象的だったから勝手に頼んじゃった。よかったよね? 」と、言って微笑んだ。
この人はどこまでかっこいいんだろう。

もう、胸がいっぱいで、今すぐにでも抱きしめられたい。そう思ってしまう自分が、不純なのはわかってるけど、彼に触れていたいって言う気持ちは、もう抑えきれないよ。
でも、彼には、触れてはならない何かがある。今日は、それを聞かなくては。
神様、どうか、力を貸してください。