硝子戸の外へ。

優しい世界になるようにと、のんびり書き綴っています。

恋物語。104

2021-08-28 21:13:51 | 小説
私の今の気持ち。嘘のない気持ちを文字にのせて、川島君の心に届ければ、きっとわかってくれるはず。

(あれから、いろいろ考えたんだ。好きな人にも告白したよ。それで、分かったのは、川島君はやっぱり友達。イイヒトだし、話してても楽しいから、つき合ってもいいかなって思った。でも、好きだった人と、話をしてみて、気付いたんだ。私、まだ、知らない事が多いって。わたし頭悪いでしょ。だから、今、受験に専念しなければ、その先の世界を知ることが出来ないんじゃないかって。それに、恋愛と勉強を両立できるほど、器用じゃないから、川島君の気持はすごくうれしいけど、今の私じゃ、川島君の気持に応えられない。だからごめん。)

ううぅっ、何度読み返しても、心が削られる。振るってこんなにしんどい事なの? 詩音や明日香は本当にタフだわ。でも、川島君は、私の言葉をどう思ってくれるかな。キレたりするのかな、それとも、しつこく付きまとったりするのかな。意外と号泣したりして。そんなわけないか。

LINEの返信を待つ。やっぱり、色々考えてるんだろうな。ごめんね川島君。でも、本人の前で、ごめんなさいって、言わなければならなかったら、言いづらくって、断れなかったかもしれないなぁ。LINEさん、本当に助かったよ。

ピヨピヨ! 来た! 

(胸が痛い)

うわっ! どうしよう。傷つけてしまったかな。もう、謝るしかない。

(本当にごめんなさい m(__)m )

(うそだよwww)

やっぱり優しいな。でも、本当にこの選択で良かったのかな。

(いじわる)

(平川の気持ちはよくわかったよ。僕たちはまだ、何も知らない。それはすごく共感できる。だから今は、お互い、受験にベストを尽くそう。)

うん。そうだね。ありがとうね。なんか、泣けてきちゃうよ。