硝子戸の外へ。

優しい世界になるようにと、のんびり書き綴っています。

恋物語。100

2021-08-23 21:36:27 | 小説
(なになに)

(川島君)

(!! どうした ! )

(フッてしまいました。ゴメンナサイ)

なんですってぇぇ! 思わず声が出てしまった。どういうことなのそれっ!
直ぐに問い詰める。

(どういうことなの。説明して)

(怒ってる? )

ああっ、見透かされてる。綾乃、相変らず鋭いなぁ。

(ちょっとね。でも、どうして)

(本当にごめん。川島君はやっぱり友達なの。それに、今は受験に専念しないと、絶対後で後悔すると思ったから)

嘘でも、忖度でもない綾乃の気持ちだ。自分の知らない世界を知る年上の人達と話をしたことで、心境の変化が生れたのだろう。それに比べて私は、なんて心の狭い人間なんだろう。川島君を振った事に苛立っているのに、川島君が好きな人に振られてしまった事を、どこかで喜んでいる。
こんなことじゃダメだ。綾乃の気持について行かなくては。

(わかったよ。もう怒らないよ。 それで、川島君はどう言ってたの)

(私の気持ちを理解してくれた。それで、参考書、開けよってwww)

川島君らしい。でも、ちょっと傷ついてるんだろうな。私、彼の力になれるかな。

(きららは、どうなの? )

そうだ。私も報告しなければ。自分の事だけで精一杯だったから、すっかり忘れてた。

(私からも報告です。無事、告白できました。泣いちゃったけど。)

(えらい! えらいぞきらら。よく頑張りました)

(川島君、好きな人がいるからって言ってたけど、私、それでも待ってますって言っちゃった)

(wwwwwww)

(笑うなよぉ。はずかしいじゃないか)

(ごめん。けど、これでいいんだね)

(もちろんです)

(おkです)

そうだ。私も、きちんと、今の気持ちを伝えておこう。