硝子戸の外へ。

優しい世界になるようにと、のんびり書き綴っています。

恋物語。102

2021-08-26 20:08:47 | 小説
今日は色々ありすぎて、頭がパンクしそうだった。
圭介先輩がゲイだった事、それを知ってて、なんの見返りもないのに圭介先輩を支え続けていた二宮先輩の事。一コ上とはいえ、同じ学校に通っていて、2人の事はよく知っているつもりだったのに、何も知らなかった事を知って、すごくショックだった。
最初は、私だって先輩の力になれたのにと思ったけれど、二宮先輩のお兄さんの話を聞いて、そこまで心が広くない私には無理だと思った。でも、色々な経験を積めば、二人のような心の広い人になれるはずだし、二人に憧れてるなら、自分を磨いてゆかなきゃ駄目なんだろうな。

自分磨きっていっても、苦しい事や辛い事を経験して考えなきゃダメなんだけれど、私の性格からして、なんとなく避けてしまうかもしれない。
その方が、私らしくって、いいのかもしれないけれど、そしたら、心の広い人にはなれないし、大きな目標に向かって努力をしている圭介先輩もがっかりするんじゃないかな。

私の人生はこれからだというのに、今のまま、ありのままで、い続けていいのかなぁ。
もし、川島君と付き合うとしたら、川島君は優しいから、私は、きっと、彼の優しさに甘えてしまうだろう。その方が楽と言えば楽。
それはそれで、幸せかもしれないけど、私の性格だと、きっと、どこかで、このままでいいのかなって考えてしまう。その時になって、やっぱり無理って言って、川島君を傷つけるより、今、きちんと、気持ちを伝えた方がお互いの為になるんじゃないかな。
きららは、きっと、川島君の気持を尊重するから、怒るだろうな。でも、怒られたとしても、本当の事を伝えた方が、きららにとってもいいはず。

もうこれ以上悩んでても仕方がないや。

ベッドから起き上がると、机の上に置かれた充電中の携帯を手に取り、LINEを開いた。