夢見るタンポポおばさん

富士山麓の風景、花の写真。エッセイ。

クリスマスが近づいて来ると思うこと ポインセチアの花に寄せて

2010-12-07 21:44:20 | 日記・エッセイ・コラム

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クリスマスは父の命日。46才だった父は、朝元気に仕事に出掛け、昼過ぎに脳卒中で倒れ、その夜に帰らぬ人となった。

街中に、クリスマスソングが流れ、賑やかに飾り付けがされ、紅いポインセチアの花がお花屋さんの店頭に並ぶと、毎年44年前のあの悪夢の一日を思い出す。

13才だった私は、当時まだ貴重だったクリスマスケーキを食べるのを楽しみにしていた。

街に嫁いだ従姉妹が贈ってくれたアイスクリームのクリスマスケーキが、ドロドロに溶けていた悲惨な場景。

親戚をはじめ、様々な人の靴で溢れかえっていた上がり端。

オロオロと「おい、まあどうしよう。」と狼狽えていた祖母の姿等が、昨日のことのように鮮明に蘇る。

毎年正直クリスマスは華やかな気持ちにはなれない私。

        ただポインセチアの花だけは好きになった。

50才を過ぎて、大きな心臓の手術も何とか乗り越えて、インドネシアに旅行した。

抜けるほどの六月のバリ島の蒼空の下、深紅の背丈ほどの花が、咲き誇っていた。

何の花かと近づいて確かめると、日本の冬の花の代表ポインセチアの花だった!

亡き父は元海軍の水兵さん

軍艦で、アジア方面を航海していた。

南十字星の話とか、星座の見方など教えてもらっていた。

亡き父にバリ島で、再会したような気持ちがした。

日本にて 木枯らし受くる聖夜花  紅々と咲く  バリの水無月

 

自国にて 師走の風に温かく クリスマス待つポインセチアよ

バリ島の水辺に咲けり紅き花  母国にあらば聖夜の印

私はクリスチャンではないので、難しいことは解りませんが、クリスマスには、戦争の無い平和な世界と、健康で、平穏な生活を祈りたい!