フェンネル氏の奇妙な生活

気付いた世界の中の小さな出来事と水彩画と時たま油絵と思いついたことを爺さんが一人語りいたします。

石立山で脱水症

2015-07-31 06:19:00 | Weblog
暑かった。300m位登ったところでは風も吹かず蒸し暑く大量発汗を繰り返す。これを軽く見てたから後で酷い目に遭った。水は普段より多い目の1ℓ近く持っていたんだけど初めから急勾配の登りに沢渡り。この日は前に降った雨の影響か増水して流れも早い。滑りそうな岩をピョンピョンと渡って行くと

かたつむりの標識。ジャンコクトーだったっけ「かたつむりのお葬式」という詩を思い出した。カタツムリがお葬式に出かけるんだけどあんまりに遅いから着いたときにはお葬式は終わってたと言う話だった。ここのカタツムリはあまりにも急勾配にかたつむりになざらるをえないというものだった。

そこからノコギリ歯のような岩の上を歩き這うように登ったがなかなか着かない。この距離の長さに心は折れそうになる。その前に汗で体のミネラルが失われたのか突然足が痙攣し動けなくなる。はげしく足がつる。どうにか騙しながらやっとの思いで頂上にたどり着く。頂上は広い。鹿の食害にあって木は枯れているのが多い。その分南は開けて見晴らしがいい。

写真は北だ三嶺が映らないかなと思って撮った。そこからの下りが大変だった。喉は渇くし足は痛いしで思うように進めない。遅い歩みに太陽が容赦なく照りつける。水は考えて使っていたけど少量の水ではこの渇きは癒されない。なんとか沢まで降りたらと痛い足を引き摺って下りた。ゴーゴーと流れる沢の水に顔をつけて川の水を大量に飲んだら治った脱水症状には大量の水が必要ということがわかった。本当は川の水は飲まないほうがいいんだよ。家がなくとも動物がいるからね。まぁ川の流れも早く水量が豊富だったからそれほどのことはないだろうといや体が大量の水を欲していたんだと思う。舌が猫の舌のようにザラザラになって渇ききっていたから少量の水で湿しても治らなかった。大量の水をいれると渇いた大地が潤うように舌が滑らかになっていく。振り返ればキツイ山だったけど久しぶりに登山の醍醐味を味あわせてくれる山だった。もいいけど。
コメント
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