
道沿いの花畑の隅にネギ坊主が咲いている。ネギそのものの花にはあまり観賞価値はないように思う。まさか花として楽しまれているわけではなかろうが、その畑では存在感を示していた。坊主と言われる花を支えるネギ、触ったかんじでは硬くて中はスカスカ、口にしたことはないので味などは分からないが「食える代物ではない」感じがする。
菜の花や蕎麦の花、などと季節を感じさせる呼び方があるのに、ネギの花といわないでネギ坊主と呼ぶようになったのか、それは小さな花の集合したさまを坊主に見立てたという。それよりもロシア正教教会の屋根に作られている尖塔に似ている。ロシアでネギを食するかどうかは知らない。
ネギは日本の食卓には欠かせない一品。我が家でも味噌汁、冷奴、蕎麦、うどんなどの薬味として使い、また、鍋料理に欠かせない食材となっている。この地方ではネギといえば「青ネギ」をさし、白ネギは「白ネギ」と呼んで区別している。
我が家も教わったとおりのネギ栽培を続けている。店で買ったネギの根元のほうをプランターにさしておく。土の表面が乾けば水遣り、表面が硬くなれば混ぜ返す、肥料はほとんどいらないエコネギを作っている。植え替えのため適当な間隔で新しく買い求めはしている。息の長い作物と感心する。
これから鬱陶しい季節になるとさっぱりした食べ物が好まれる。それに風味をまし食欲をそそる薬味を添えると一段と食が進む。プランターで育っている直生えの2本の大葉も薬味に加わってくれるだろう。省エネの夏、体力は満タンで乗り切りたい。