日々のことを徒然に

地域や仲間とのふれあいの中で何かを発信出来るよう学びます

こうよう

2014年10月05日 | 自然 季節


 全体から見ればほんのわずかな桜の葉が「一足お先に」と紅色への先陣として目立っている。最低と最高の気温差が10度を超え始めた。日ごと週ごとにその姿が変わっていくだろう。秋の字に食欲の、スポーツの、読書の、などの言葉をつけて楽しむが、紅葉もその一つ。その紅葉、桜や楓や漆は分かるが、銀杏もひとくくりで含まれているように思っていた。頑固なのか片意地なのか、とにかくすっきりしなかった。

 先日、秋の葉の色変わりは2つの「こうよう」があると知った。それは「紅葉と黄葉」で、「紅葉は秋に葉が紅色に変わること」、「黄葉は秋に葉が黄色に変わること」という使い分けのあることだった。早速、辞書でも確認した。秋に葉の色が変わることを「紅葉」と思いこんでいたのは先入観、もの知らずの思いこみだったことに気づいた。これからは「黄葉した銀杏」と書けるので、これまでのモヤモヤした思いが秋の空のようにすっきりした。

 紅葉は「細胞の液胞中のアントシアンが増し、葉緑素が分解するためにおこる」、黄葉は「葉緑素が分解し、黄色色素のカロチノイドが残るためにおこる」と緑色色素の変化の違いが科学的にもはっきりしている。その昔、理科で習ったことかもしれないが、過ぎた年月で色あせた脳細胞は葉緑素のように分解せず、学習の一片も残っていないようだ。

 御嶽山の秋の景色は絶景という。それを楽しみに登られた人が、突然の噴火に見舞われ多くの犠牲者や負傷者が発生した。ご冥福とお見舞いを申し上げる。紅葉や黄葉など美しい景色を見せてくれるのは不思議な自然の力、そこにはまた強烈な怖さも秘めていることを教えている。古人が自然を崇め奉っていたことの姿は今にも通じる。 
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