今年は早い早いという桜の開花予測、そちらにばかりに気をとられていると「忘れてはいませんか」とやって来たのは菜種梅雨。桜の前にひと雨やって来るのが自然の順番、寒さとともにやって来た。この冷え込みを桜は喜ぶとその道のプロは言う。この寒さを運んできた寒気は東日本で大暴れ、春分の日を混乱させた。
気象予報士が季語にある「春暖」は春のあたたかさ、これに対するのが「春寒」という言葉。。これは、立春を過ぎてからの寒さを表す、これが交互に過ぎて本格的な春になると教える。昼前に出た霜注意報は明日の朝までの注意を促す。八十八夜の別れ霜というが、今年はいつ来るだろうか。
この時期の雨は木々の芽吹きや草の伸びを促す重宝な恵みという。松尾芭蕉は「春雨や蓬をのばす草の色」と詠んだという。深い意味は読み切れないが、繁殖力の強い蓬の喜ぶ姿は浮かぶ。祖母は柔らかいうちに摘んで蒸して乾燥させて保存、正月の「よもぎ餅」に加工していた。たまに、蓬を使った餅を見ると懐かしくて買うことがよくある。
車庫のアプローチをレンガ敷きにしている。この雨が恵みになったのだろう、個々のレンガの隙間が5㍉くらいあるが、その隙間に雑草が頭を覗かせているのことに夕方気づいた。これ菜種梅雨の役目しかりである。いやでもさぼれない庭の草抜き作業が始まる。通りがかりの人から「きれいになります」と声を掛けられるのは気持ちいいものだ。
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