神域の入口を表す門の役割をはたす鳥居は神社の象徴でもある。その鳥居の笠木や貫に石を投げてのせる、そんな経験は子どものころにある。3人連れの若い女性が周囲を気にしながら小さな石を投げあげている。鳥居から離れすぎ石は放物線状に飛ぶ。鳥居の下から真上に投げあげたら、昔の経験を伝える。その直後の3人の1投目の石が笠木の上にのった。偶然とはいえ驚いた。彼女らからもらった一声は「おじさんすごい」。
鳥居に石を投げてのると願いが適うとか運試しとかいう。由来やその是非は知らないが、いくつもの石が重なっている。子どものころで満願成就した覚えもないが、石をのせたという喜びはあっただろう。神聖なる鳥居に石を投げる、考えればどうかという思いもするが、邪気の無い願いなれば許してもらっているのかもしれない。
錦帯橋上流、花見の一等地に建つ茶店もその準備が進んでいる。そんな傍らで昼過ぎ、桜の蕾の下で弁当を開いている人も多い。錦帯橋上流側の鏡のような水面には「春の遊覧船」の運行が始まった。水上からの錦帯橋の眺めは格別だろう。この風景にまもなく桜が彩を添える。錦帯橋周辺の開花は26日ころという。
2、3日前から桜の開花宣言が届き始めた。気象庁職員が「どうもお待たせしました。開花しました」と嬉しそうにTVに写る。その表情も姿も言葉使いもすっかり「染井吉野さん」になりきっていて微笑ましい。名勝・錦帯橋畔と吉香公園には染井吉野3千本といわれ、つぼみも膨らんできた。ここ数年、1番咲きを観測している木のつぼみ、もう少しで開く。春本番は近い。
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