春のころ、秋田県秋田港近くの商店に設置されている「うどん自動販売機」が話題になった。隠れ名所として知られ、地元の人はもとより関西からも足を運ぶ人があったという。廃業が報じられると惜しむ人が多く、近くの道の駅に移設され再出発し地元の人に喜ばれたたというニュースに、何かほのぼのしたものを感じたのは、雪のちらつく頃の映像だった。
初めてうどん自販機に硬貨を投入したのは息子が園児のころだった。県央部にドライブにでかけ昼食にしようと名の知れたドライブインに車を止めた。ところが息子の指さしたのはうどん自販機、珍しさもあっただろうが、ここまで来てうどん、それも自販機でと思いながら息子の希望通りにした。子どものこと、一杯食べれば腹いっぱい、安い昼食代だった。
その味に引かれたというわけでもないだろうが、欽明路道路沿開通と同時に開いた欽明館のうどん自販機へ散歩の途中よく足を運んだ。車好きの息子は通過する多種類の車両を眺めながら上手に食べていた。
今も欽明館にはうどんとそばの自販機がある。開店直後の夜中、自販機が故障しその周りがうどん洪水になっていた、見た人も止められないだろうと連作先を書きつけておいた、と知り合いの店主から聞いた。こうした店は高速道のSAとは違った里らしい趣があり、ドライブ途中ちょっと空腹を満たす、疲れを抜くにはうってつけの場所だ。安全運転あっての話だが。
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