七夕の日の小暑から1週間あまり、梅雨の中休みの陽ざしは真夏を思わせる。各地で最高気温を観測している。梅雨明け前からこれだと夏場はどうなるのかと思案する。台風11号は広島湾直撃から少し東よりの進路予報に変わったがまだ油断はできない。昨年8月6日の水害は記憶に新しい。進路を見ながら備えはしておこう。
稲には水と陽射しは欠かせない生育条件、通りすがりに目にする平地の稲田はどこもすくすくと育っている。消費者には幸いだが昨年の米価下落は米農家の意欲を失わせたという知人の話を思い出す。知人の知人には酒米に転じた人もあるとか。和食ブームで清酒の売上は右肩上がりが続く。すると酒米が不足、そこで転換となるが、酒米には独特の育てる苦労があるとか。
山の斜面に造られた坂道を走りながら車窓から眺める。かっては伝来の棚田として耕作された斜面に棚段の名残は伺えるが水田の姿は無い。谷の向こうはすっかり樹木に覆われた段も多く、ひょっとして人の立ち入りは困難と思える眺めになっている。道沿いに散在する民家のそばまで雑草は近づいている。この段畑で牛や山羊を放し飼いにして雑草処理も見かけたが最近は見かけない。
棚田の管理は平地の稲田にはない作業も多いという。機械化は出来ない、石垣の保守と管理、モグラ隧道の撲滅などすべてが人力によるものばかりだから。地方再生に日本の将来が掛かるという。荒れた田畑を甦らせ故郷の農業を育てるのも定住につながる策かもしれない、いくつものカーブを曲がるたびに変わる荒れた棚段を眺めながら思う。
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