錦川清流線沿線の人からも「なぜ」という建設への疑問が多い新駅の建設が始まった。おおよその場所は聞いていたので、露でびしょ濡れのバスの窓をぬぐい、このくらいの写角ならと決めバスの揺れを気にしながら川向こうの線路をレンズ越しに狙っていた。何とかそれらしい場所で2回シャッターを押せたが1枚は流し撮り風で没にする。なんとかそれとわかる1枚をアップした。場所は南桑駅と根笠駅の間。
新駅名は「清流みはらし駅」と決まり、すでに清流線駅名一覧には載っている。駅は土曜、日曜、祝日に走るイベント列車だけが停車するもので来年9月に開設予定という。駅へ通じる道も見えず付近には住宅も見当たらず沿線住民のための駅ではないことが分る。イベント列車利用者はホームに出て足下の清流と、山側の小さな滝を眺めるという。
滝を知っている人は「滝は枯れているときもある」と滝見物に疑問一杯の顔。線路下を流れる錦川は「清流」の名に偽りはなく、いつ見ても山を映す川面には感動する。そこに構築物が加わると駅対岸からの風景を無粋なものに変えることは目に見ている。一考され無かったことが不思議だ。
建設費は1億円余、その費用は米軍岩国基地への艦載機移駐に伴う県への交付金から観光振興名目で充てられると聞く。「そんな費用があるなら、高齢でホームへの階段が急で清流線を利用しにくい川西駅にエレベーターを付けてほしい」という婦人の話を「そうだなあ」と聞いた。イベント列車の利用見込みはどのくらいあるのだろうか。
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