a letter from Nobidome Raum TEE-BLOG

東京演劇アンサンブルの制作者が、見る、聞く、感じたことを書いています。その他、旅公演や、東京公演情報、稽古場情報など。

2013年11月25日 島根県立出雲養護学校

2013-11-26 15:50:38 | 旅公演



前日には、先生方が待ってくれていて、
荷下ろしを手伝ってくれる。
しかし、残念ながら、今回で一番小さな体育館。
荷物を置く場所もなく、
あっという間に終わってしまった。
まだまだ手伝ってくれるようだったけど、
ここからは、専門的になるので、ご遠慮願ったが、
ちょっとかえって申し訳なかったかな。

ワークショップが楽しかったみたいで、
その後も、良く取り組み、
今日の日を待ち望んでくれていたとか。
普段はけっこうシャイな子たちが、
思い切って歌って、振付をやっていたのに、
先生方が驚いていました。

体育館が小ぶりなため、
狭い客席にいっぱいの観客。
リハーサルでは、みんな緊張気味。
客席で一緒に参加する研究生たちも緊張気味。



開演すると、客席が集中している。
この作品で養護学校で公演するのは初めて。
賢治の魅力があたたかく伝わっていくといいな、と思う。
汽車が出発の瞬間客席から、
「進行―!」と声があがる。
絶妙のタイミング。
彼は、いわゆる鉄男くん。
そんなかれが、抽象的な回り舞台で表現されている汽車の出発を的確にとらえ、
声を発したことに、妙な嬉しさがこみ上げる。



うたの参加も精いっぱい。
振り付きということもあり、
同時にいくつかのことをしなければならない。
そして、いつもと違う、晴れの舞台。
その緊張感が空間を埋めていく。
劇団が長く、愛してきたレパートリー、
こうやって新たな1ページを刻めたことも、
嬉しい。



こちらにきて交流した松江おやこ劇場の方も来てくれて、
楽しんでくれたみたい。
こうやって新しい出会いを重ねて、
また、次の仕事で出会い直しができるといいなー、と思う。
演劇は出会いの芸術。
その感動なくして、演劇とは言えないと思う。
そんなことを考えた公演となった。