アルシャバブ指導者が暗殺される：モガディシュ

Garowe Online　Somalia: Al Shabaab militant gunned down in Mogadishu　Apr 30, 2009

　モガディシュ発，4月30日。アルシャバブのcommander，Sheikh Muktarと名が言及される人物が木曜朝，モガディシュで暗殺された由。バカラ・マーケットにある彼所有の電気店前に座っていた―店番してたんでしょうか―ところ，「三人のマスクをかぶった男たちが彼の頭部に何発か銃撃し，そして逃げて行った」と名を秘す目撃者は語り，「殺害は計画的のようにみえた」，そしてみな逃げ去った，と続けます。

　Muktar氏を知るという情報ソース氏いわく，彼はアルシャバブの広報担当者Muktar Robow "Abu Mansur"に親しい人物。結構中核に近い位置にいたということでしょうか。

　この殺害の主体は誰か，明らかになってはいないようです。通例，こうした『覆面した数人でターゲットに近づき銃弾を叩きこんで暗殺，逃亡』という手法はアルシャバブのものとされますが，今回は犠牲者がアルシャバブの有力者ですし，内ゲバやる積極的根拠はなさそうだし（しかもモガディシュで有力者を殺す意味がわからない）…

　常識的に考えて，イスラム法廷勢力の犯行でしょうねぇ。
　いや，なんというか，内相Sheikh Abdulkadir Ali Omar及びその周辺への暗殺の試みが最近割と重なって，一部イスラム法廷の皆様の堪忍袋の緒がブチ切れてる気配がしますから…。

　関連：「内相暗殺未遂事件：各方面のコメントに興味あり」3月29日；「内相周辺への攻撃：ソマリア」4月17日；「イスラム法廷連合はアルシャバブを非難する」4月18日。

「我々は宗教指導者，公衆，知識人に言うが，我々はだれであれ我々を害そうとする者たちと戦うであろうし，また我々の忍耐は尽きつつあるのである」

　…そりゃ互いの手の内知り尽くした間であんなんやりゃ，報復もされるだろうよ…。　

　まあそりゃあ，これで血で血を洗う殺戮の応酬になればアルシャバブの思い描く通りのコースなのかもしれませんが。