コイン・トスと絶賛拍手と，ライバル同士の熱い握手

　地味にアクセスIP数が伸びたりもする今日この頃です（挨拶）。身内以外にはhuさんくらいしか見る人のあてがないんですが。

BBC news, Asia-Pacific Coin toss decides Philippine poll 20 May 2007

　Philippnes，Bontocなる町の議会選挙でのこと。8人の定員の，8番目を決めようとしたら，2人が同点であった。…恐るべき事に，コイントスかくじ引きで勝者を決するというのはきちんとローカルルールにあるのだという。

　表を選んだ方が見事勝者に。結果を受け入れ，握手をする二人に，市会館に集まった人々は祝福の拍手をおくったという。

「コイントスかくじかで決めよう，といったとき，皆は私が冗談を言っているんじゃと思ったかもね」と選挙管理人は言う。「言っておくけど，これは規定にあるんだよ。で，彼らはコイントスを選んだんだ」。AP通信に言うには，「他の人たちも，こうした平和的な解決の美点を認めるんじゃないかな」。

　何しろ，3ヶ月間の選挙期間中，国中で死者続出。この投票日だけで3人もの死者が出たというのです。脅迫など不正手段が蔓延っただろう事は，べつにわざわざ書いて頂かなくても容易に想像がつきます。
　うるさい事をいえば，こんな不真面目な方法で選挙結果を出すなど，なんとも不適切なことかとも思われます。しかし恨みっこなしの一発勝負，人事を尽くして天命を待つ。出た結果をきっぱり受け入れ，がっちり握手と選挙民の拍手で祝福…ああ，なんと美しい図柄でしょう！　

　まあちょっと検索すると，割とあちこちである規定のようなんですが（例えばBBC news Councillor wins seat by coin toss　4 May 2007）。

　決まりは決まり。そりゃそうです。しかしここは潔く結果を受け入れ，友情と信頼の握手を，こう，がっちりとして欲しいところです。選挙民の支持だけでなく，運も味方についた人のほうが，なんだか政治家には向いてそうじゃないですか。

追記。
　タイトルを「コイン・トスとライバル同士の熱い握手と絶賛拍手」から変更。言葉は，音節短いのから並べるほうが聞きよいですね，やっぱり。それとフィリピンの件の選挙管理の人には，スーツの似合うスレンダー小母様をイメージしてもらいたい。できれば長身の。