空野雑報

ソマリア中心のアフリカニュース翻訳・紹介がメイン(だった)。南アジア関係ニュースも時折。なお青字は引用。

ナイジェリア・Plateauでの衝突事件

2010-01-19 18:00:00 | Newsメモ
はろはろ☆ まいでぃあーず☆ 今日も昨日もアフリカ一帯は平常運転! 平常だからニュースにもならない。でもだから,なにが起こってるのかわかんないよね! だってほら日本語報道だと:

読売新聞 ナイジェリアでイスラム教徒、キリスト教徒衝突 2010年1月18日18時32分

 152字じゃあ,いつどこで誰(たち)が衝突したかだけでほとんどうまっちゃうじゃないか。「今回の事件では住宅再建を巡り衝突が起きたという」というが,それ,どーもReuters伝らしい(※さしあたり以下のBBC記事を参照):

BBC Nigeria troops patrol in Jos after religious clashes 18 January 2010

 Plateau州Jos市でクリスチャンとムスリムが衝突,警察及び機動隊が夜間外出禁止令のもと,警戒にあたる。少なくとも12名が死亡,但し現地当局の確認は発表されず。

 州長官メディアアドヴァイザーDan Manjang氏曰く,日曜の衝突の原因は知られていない。ただ彼の聞いたところによると,フットボールの試合のあとに発火した模様。

 …いやPlateau州は時々ニュースになりますな。BBC本文が述べてますが,2001年には1000人ほど,2008年には200人ほど死亡するethnicまたはreligious tensionがある様子。

 勿論,そんなもん,貧困や,土地そのほかへのアクセス権をめぐっての潜在的対立が背景にあるに決まってますわな,BBCのcorrespondentsがいうように。火種はすでにあったわけだ,そこで何か―くだらない理由でよい,とにかくなにか10人ほどが本気で殴り合いするような事件(つまりサッカーの試合の勝ち負けとか)があれば―…

 …ということじゃなかろうか。
 土地争いという点では:

BBC Nigeria herders and farmers clash in central Nasarawa 21 December 2009

 ちかくの州での牧畜民と農耕民との間の衝突は,ついこの間でした。

 衝突点,その焦点はそこにあるんじゃなかろうか。

日経ネット ナイジェリア大統領の治療、サウジで長期化 17? Jan 2010

 Yar'Aduaさんの件は,本質的には影響してないんじゃないかなー,と思うんですが,詳しい人の教示を得たい感。

 ところでPlateauの衝突に関してですが:

「35人が逮捕された。うち5名は軍服を着ている。我々はまだ尋問していないが…しかし彼らは人々に武器を向けた者たちだ」だそうでして…。

 …なにをやっとんのだ。

 軍人(ほぼ確定)が暴力騒擾に関わっている,となれば,そりゃあ政権側からの弾圧を思うべきかもしれませんが,いや逮捕されてるから。暴力装置内部で大統領派・反大統領派の闘争があるとなれば,寧ろ市民は一方的に犠牲になるのが通例だろうし。

 ethnicな理由で武器をふるった,という解釈が楽な気がするのー。

 まーともあれ,2001年で4桁,2008年で3桁。こんど(2010年)は2桁で死者は済んでると考えれば,うん,暴力の総量は減少傾向にあるかと思われ,その限りではよかったと無理やりに愛少女ポリアンナ。いや黒いポリアンナもあったものだと思うが。


をまけ:
BBC Abducted Britons and Colombian freed in Nigeria 18 January 2010
 先日Niger Deltaで誘拐されたShellに勤めるBriton人3人およびコロンビア人1名が解放された由。身代金支払いの有無は不明。

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