国連平和維持軍に関するARS 2派の対応 そのほか

　ソマリア暫定政府とARSジブチ派とは，共同で国連平和維持軍早期派遣を促す声明を発する：

Garowe Online Somalia’s govt, opposition call for “urgent deployment” of UN troops　Djibouti Aug 21

　暴力騒擾を非難し，国際社会及びソマリ人に，先日結ばれたジブチ和平協定を尊重するよう求めるわけだ。
　これに対する在ソマリア，イスラム法廷連合青年武装部門アル・シャバブの報道担当者Muktar Robow “Abu Mansur”は，自派は暫定政府及びARSジブチ派間に結ばれた和平協定を顧慮しない旨，声明：

Garowe Online Somalia: ‘Djibouti Agreement does not concern us’: Al Shabaab　Aug 22, 2008

「ジブチ協定は我々（al Shabaab）に関与しない」と彼は語る：「和平協定は虚妄なものだ，というのも，銃弾をとめることはできないからだ」。これについては，『アナタ達からして暴力騒擾を止めてないでしょ?』という意見がありえますが，かれらとしては『エチオピア軍は行動を止めてないじゃないか』といいたいものでしょう。

　なお更に，Abu Mansurは，国連平和維持軍は「エチオピア軍と異なるところが無い」のであり，「この国がイスラム法によって支配されるそのときまで聖戦を続ける」と誓う由。

　そうしたわけでソマリアの騒擾はなおも続くことが確定的。

　もののついでにプントランド国内情勢をメモしておきましょう。プントランドとしてはTFGが外国資本と契約した石油開発契約の範囲は，プントランドに関与しないとプントランドエネルギー・資源相が声明：

Garowe Online Puntland administration rejects Somalia oil deal　GAROWE, Somalia Aug 22

　Ely村長は，同地に巣くう海賊たちは自分たちの手には負えないほど協力であると語る：
　
Garowe Online Somalia: ‘Pirates are stronger than us’: Eyl Mayor　EYL, Somalia Aug 23

　当局が何もしてくれないことも非難する。
　なおこの海賊たちは，この村長氏によれば，以前の事件で身代金を勝ち取った者たちと同じグループであって，彼らは大都市で家を買うためにそうした金銭を使っていると述べる。

　少なくともEylを拠点とする海賊たちは，そうした通常の犯罪者たちであるようで，それに見合った適切な処置が必要なのでしょう。残念ながらプントランドの治安維持勢力は，ほとんど無能力の極みというか…機能不全著しいのであって，その適切な処置とやら，だれが執行すべきか，し得るかというのは別個の問題。