空野雑報

ソマリア中心のアフリカニュース翻訳・紹介がメイン(だった)。南アジア関係ニュースも時折。なお青字は引用。

スペインのチャリティ団体の船がイタリアで拘束

2018-03-20 11:11:27 | Newsメモ
 リビア沖で216名の漂流難民を救助し、リビアの沿岸警備隊に引き渡すことを拒否し、これをシチリアまで運んだのだそうだ。

BBC Spanish ship seized by Italy for saving migrants from Libya return 19 Mar 2018

 絵に描いたようなコンフリクト状態なので講義の導入によい。

 明らかに、違法移民の手助けをしたのであって、この点では明らかに違法である。
 ところが、ではリビアのコーストガードに引き渡したら、この人たちはわりといい確率で奴隷労働に動員されるハメになる。奴隷的拘束から逃れようとする人を救助するのは正しいことだろう。
 とはいえ話しを持ち込まれたイタリアは既にあっぷあっぷの状態である。
 イタリアの艦船はしかし、救助した難民をランペドゥーサに連れて行ったりしてるじゃないか、ともいうかもしれない。
 だが民間船がそれを「代行」するのはどこまで正当化できるだろうか?
 いうても、女子供だぞ、女子供を引き渡せるものか!という意見も、うんまあヨーロッパならリビアのdetention centreより奴隷化される可能性は低いよねえとか、そういう話でいいのだろうか?

The seizure order comes from the same prosecutor who alleged last year to have evidence of some rescue charities colluding with people-smugglers.

He later said his investigation had found no proof of wrongdoing, according to Reuters


 ともあり、この件は以前のメモにもある

 …より一般的に、「誰のカネで”正義”を実現するのか?」という問題にも…。

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