スペインで「ボストン・マラソンテロ犯的な」逮捕者2名

　早速便利な定型句に使われてるっぽい。

BBC Spain holds two North African 'al-Qaeda suspects' 23 April 2013

　逮捕されたのは，北アフリカ出身者2名。
　こう書くと，”ああ，北アフリカね”とわかった気になるが―

　一人目。アルジェリア人，名前はNou Mediouniとされ，逮捕地はスペイン北部Zaragoza。
　二人目。モロッコ人で名前はHassan El Jaaouaniとあり，逮捕地は南部のMurcia。

　内務省の発表では，彼らは「Boston attacksを行った二名と同じような経歴を持つ」のである。フランスの警察が彼ら両名を追跡する手伝いをしてくれたそうで，まあ，国際的なテロリスト（予定者）なんだろうなあというのは，まあ，ええ，納得可能なんですが―同じ北アフリカでもちょいと出身地が異なり，また逮捕地も国の北と南で分かれているのに纏めて二名扱いな記事の作りかたは，些か人間疎外的な感。

　しかもこの報道時には，ボストンマラソン爆破犯とおんなじようなと言われながらも，その類似性は指摘されず，テロを計画していたものやらさえ不明。

俺は時々、恐怖する。戦慄する。「反共の砦」という言葉で全てを免罪していた時と同じ様に「テロとの戦い」といった言葉で何かを免罪していないか、何かを見落としていないかを。女子供が無碍に殺される理由を誰かに与えていないか。

— ナナシ＝ロボ(福島市)さん (@robo7c7c) 2013年4月9日

CNN Spain arrests 2 men suspected of al Qaeda group links 23 April 2013

　両名は兄弟でもなくコーカサス出身でもない―そう認めるくらいなら，Boston attacksとの類似性など，どれほどのものだろう。
　―むしろMaliのIslamistsと接触があったという方が問題なわけで。
　Boston attacksを称賛するのは―まあ，アレなひとたちなら，ありそうなことではあるが―

Washington Post Spain arrests 2 suspected members of al-Qaida branch, says 1 praised bombings in Boston 23 April 2013

　…ああそうか，lone wolvesとして活動する（っぽい）あたりが類似性がある，ということか。マドリッドではこの日曜にマラソン大会をするそうで―


　―それを気にしてちょっと作戦を拡大したり前倒ししたりしている，のだろうか。