空野雑報

ソマリア中心のアフリカニュース翻訳・紹介がメイン(だった)。南アジア関係ニュースも時折。なお青字は引用。

みてたきじめも(2013-04-24)

2013-04-24 18:53:05 | Weblog
 ここ数日,見た記事メモを更新しておりますが,漸く新聞記事を読める程度に学務負担が軽減しつつあるということであったりします。これねえ,うちみたいな教育が先に立つような機関では,研究やろうったってかなり無理がありますよねえ。

 とはいえ,私は「我々にもっと時間を!」と要求したいが,我が同僚たちの多くにとっては単に休憩時間が長くなるだけのような気がするしなあ(※あいまいな表現)。

Nature Animal-rights activists wreak havoc in Milan laboratory Alison Abbott 22 April 2013

 まあなんだ,乾いた笑いしかでないわな。

---追記ここまで

zakzak 中韓留学生の超厚遇はおかしくないか? 京都府内の大学卒業時点で永住権構想も (1/2ページ) 2013.04.22

 2ページ目に「例えば、2012年度予算で187億円が計上された「国費留学生」制度。1人あたり修士課程で月額15万2000円、博士課程だと15万3000円が支給される。国立大学なら学費免除、渡航費も日本政府負担だ。このほか、私費留学生に67億円、短期留学生に22億円など、計280億円以上の国民の税金が外国人留学生に使われている

 とあり,

独立行政法人「日本学生支援機構」によると、12年5月1日現在、留学生は13万7756人。国籍別では、中国8万6324人、韓国1万6651人で、両国で全体の約76%を占めている。国費留学生は8588人で、国籍別では、中国1411人、韓国848人、インドネシア609人…と続く

 と続く。国費留学生には187億円で,対象者は8588名。すると一人当たり220万円くらいか。超厚遇とまで言える額かどうか。まあ厚遇といってもいいんじゃないかとは思うが,個人的には。

 いずれにしても,中国人留学生の(8万6324人のうち)8万人(以上)は先方の費用で来て―日本におカネを落としていくわけであり,まあ一人あたり生活費等々で200万,学費でざっと100万と,合計ざっくり300万持ってきてくれるものとすると,2400億円ほどの資本の移動があるという(なお中国のみの数字)。
 韓国の場合,私費分は1万5000名はあるものと思われ,同様のざっくり計算すると450億円でしょうか。私は貧乏人なので,こんな大きな桁の数字の計算は間違いやすいので注意が必要だが(しかし検算しない)―

 …これ,『もし自分が中国ないし韓国の文科省の担当役人だったら』って思うと,旧宗主国の支配力の強さを目の当たりにして悔しさに歯ぎしりし,目を泣き腫らして赤くする場面だと思う。そりゃまあ,国家レベルの話であれば,はしたおカネではあるだろうけど。

 さらに,こうまでして育成した人材を,永住権を餌に引き抜かれる―彼あるいは彼女が身に付けた知識・技能は永久に本国に戻ってこず,本国の発展のために用いられることがない―ときたら,

 ……諸国諸人民の平等を主張する立場の人々が『アジア諸国の従属的な位置を変更させまいとする遠大な陰謀である!』と怒りだしてもおかしくないかなー的なー。

 ところで



 私はこの種のものに縁がなかった(=日本人の,非 優秀な学生であった)ため,月額15万円だってまずまず十分と思えてしまうわけですが…

 …ということは,この種の支援があること自体しらなかった人には,まあ国費留学制度は絶対的な不平等政策に見えたりするかなーとか思ってみたりする。

 実は様々に支援の手は伸びているのである。そしてそれらは―優秀な人材に与えられるのである。優秀な人は,うまくすると,そうした支援を総取りの勢いで頂けてしまったりするのである。不平等だと思うかもしれない。しかし,審査する側に立つと―

 ―どうしようもないことも,多々ある。学業成績に絶対的な差があって―これでは,この彼に与えるほかないと言わざるを得ない。

 予算は限られているのだ。優秀な者から優遇するほかない。もちろん,特定個人の総取りにならないよう,重複禁止規定は適宜織り込まれてはいる。だが,”順番”は厳としてある…んです。…奨学金とか,この学生に出してあげられたらなあとか思うんですよ。でも,成績順であからさまな差があった場合,説明不可能なほどの差異がある場合,なんともできないんですよー…。


朝日新聞 天声人語のうち,2013年 4月 24 日(水)付から:

閣僚の靖国神社参拝が問題になるたびに、いにしえの「名判決」が思い浮かぶ。実際にあった判決ではない。シェークスピアの劇「ベニスの商人」で下される、「胸の肉を切り取ってもよいが、血は一滴も流してはならぬ」である▼参拝のつど、「公人か私人か」が問われる。今回、安倍内閣は「私的な参拝」との認識を示した。「個人の心の問題」というのはその通りだろう。だが重責の大臣から、私人という「胸の肉」だけを、そうすっぱりと切り取れるものだろうか

 当時はさておき,近現代人的な観点からは,その判決は(如何に強欲な悪人という設定とはいえ)シャイロックに破滅を強要するものではあって,カッコつきの「名判決」ではあるよねえという思いが最初に出た。

 源の文脈に従えば,強欲なユダヤ人に真なる救いの道を提示したということで,救済の物語と見ることもできるのかもしらんが,じゃあこの場合の救いの道はどこなんだろう,ということにもなろう。

 真なる,世界的な歴史観のもとで―ということになるだろうか。その場合,個々の民族的なもの(例題に戻れば,ユダヤ教。「天声人語」的文脈に戻れば,「もろもろのナショナリズム」?)を廃棄するべきということになり,やはり個々の―「天声人語」が想定する―政治家たちや諸々の主張をする人々的に面白い結論になるかどうかは保証の限りではない。


BBC Deadly clashes in China's Xinjiang 24 April 2013

 中国,新疆ウイグルで衝突。警察・地方公務員15名を含む21名の死者を出したという。なお"gang members"の6名を含む。現場はKashgarのBachuなる地区,時は火曜午後。警察の家宅捜索に伴うものの様子―weaponsを捜索していて,その流れの様子。

BBC Japan PM Abe warns China of force over islands landing 23 April 2013

 日本の首相が,中国が尖閣諸島に上陸しようというなら実力で阻止するぞと警告。彼が政権を握って以来,最も明瞭な形での警告。おりしも中国の政府派遣の船団(8隻からなる)と日本の漁船(activistsが乗っている)10隻とが,海上保安庁の船舶付で周辺海域に出没する頃である。

 靖国参拝にも言及があるが「But Japanese lawmaker Hidehisa Otsujji said it was "natural" for "lawmakers to worship at a shrine for people who died for the nation". "Every nation does this. I don't understand why we get a backlash," he said.」とある。英語で読まされると,些かも問題ない態度と読めるから不思議だ。母国語で読み書きする際の,諸単語における様々なニュアンスの山の存在を感じる。

 実際,国家が国家の命令で国家の責任で死なせた国民を,それなりに称揚して敬意を表し,彼らに名誉を付与するんでなくてどーするんだという気はする。もちろん,例えば韓国だって,自国の形成以前にその成立の烽火になったような人々を称揚する(であろう)し。

 相互にそれなりの落とし所を見出すべきなのであろうなあとは。

BBC Serbia and Kosovo reach EU-brokered landmark accord 19 April 2013

 コソヴォとセルビアが妥協に達したという。とりあえずセルビアはコソヴォを国家として承認はしないだろうが,相互にEUに加盟するにあたって邪魔はしない。コソヴォは自国(自領域)内部のセルビア人地区に警察権・裁判権を認める。

 多少の妥協点を見出したことで,多少の事態の改善の役に立とう。あのアレないろーんなもの見てきた我々(の世代)としては,こうならないよりなったほうがまだしも良いよなあ,という感じなんではないか。

BBC EU Commission: 'Start Serbia membership talks' 22 April 2013

 セルビアとしては,”確かにコソヴォ北部のセルビア人地区の警察・裁判権の存在を認めはしたが,これはコソヴォの独立を認めたというわけではない”ときちんと付言する由。

 …この場合は,“わが民族心の故郷”を異民族に奪われてしまうって話なわけで,我々的には奈良か京都か鎌倉が奪われちゃうような感じに近いだろうか。
 交渉にあたった担当者たちの胃の健康が思われることである。


 中国のお話では,地震があったねえということで:

BBC China earthquake: Sichuan hit by powerful quake 20 April 2013

 四川の地震では,どうも諸外国の援助を謝絶しているとか。初期報道でも150名の死亡が報じられている。負傷者の保護についても,事実上野天だったりして―

BBC In pictures: Sichuan quake 21 April 2013

 ―如何にも面白からざる状況。

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